Remembering Vidal Sassoon
2012.05.11.
Posted on 05.11.12
Posted on 05.11.12
Posted on 05.10.12
Posted on 05.10.12
僕がマイ・ブラッディ・ヴァレンタインのアルバム“Loveless”を買うのは人生で2回目です。
何故もう一度買ったのか?
それはこの度“Loveless”のデジタルリマスター盤が発売されたからに他ならない。
まず、マイ・ブラッディ・ヴァレンタインの説明を…
こちらはアイルランドのバンド、ケヴィン・シールズを中心とした4人組。
バンド名は、カナダのB級ホラー映画に由来する。
幾重にも重ねられたノイジーなギターサウンドと、甘く脱力的な歌い方の男女のボーカルのメロディーを融合させ、サンプラーやエフェクターなどの機材も駆使した独特で幻想的なサウンドを創造する。
彼らのそうしたスタイルは、ライドやチャプターハウスなど多くのフォロワーを生み、「シューゲイザー」(ギタリストが終始うつむいてギターを弾くことが多かったことに由来し、Shoe(靴)をgaze(凝視)する人という意味)と呼ばれるひとつのジャンルを形成。
そして、’91に発表された彼らの歴史的名盤“Loveless”である。
空気中の分子さえも全て破壊してしまう兵器のように歪みに歪んだギターのノイズの中で、極上に甘いメロディラインのヴォーカルが美しく浮遊する至極の50分弱…
このアルバムは、ケヴィン・シールズをはじめメンバーが全身全霊を込めた傑作であるが、彼らの所属するレーベル「クリエイション・レコード」を破産寸前にまで追い込んだアルバムとしても有名である。
当時、インディ・レーベルのひとつに過ぎなかったクリエイション・レコードの総帥アラン・マッギーは、時間という概念を忘れて制作に没頭するケヴィン・シールズに対してイライラした気持ちを募らせていた。
スタジオに篭り、音沙汰のないまま時間とお金を浪費するケヴィンに、業を煮やしたアランは「音源はいつ出来るのか?」と問う。
まもなくして発表された先行シングルのタイトルは、“soon”(もうすぐ)
まるでアランに対する返答のよう…
そして、また長い篭城が始まる。
10ヶ月が過ぎた頃、アランが再度はっぱをかける「アルバムの完成はいつなんだ?」
また、まもなくして第二弾シングルが発表される。
タイトルは“to here knows when”
なんと訳せばいいのか? スタジオに来ては「When?(いつだ?)」としか言わないアランを皮肉ったケヴィン流のメッセージなのでしょうか。
そして、更に9ヶ月…
借金まみれでいよいよ窮地に立たされたクリエイション・レコードと鬱寸前のアランのもとに、メンバーよりレコーディング完成の吉報が届く。
アルバムのタイトルは『Loveless』(邦題:愛なき世界)
まるでアランとケヴィンの関係性を表しているかのよう…
そして、当時にして約5000万円という、アルバム1枚にしては莫大な資金を費やした傑作“Loveless”が発売されたのである。
そして、2012年…アルバム発表から更に21年の時を経て、また“ラヴレス”が発売される。
現代テクノロジーを最大限に駆使したデジタルリマスター盤で。
この機会にこのアルバムをもっと若い世代の人達にも聴いて欲しいと思う。
ビートルズほどでは無いにせよ今の音楽界にも十分に影響を与え、「シューゲイザー」とカテゴライズされる多くのバンドフォロアーを生み出している。
今は、もう足元を見続けてギターを弾いてないのかも知れない…
でも、ケヴィン・シールズが長い歳月をかけて築き上げた「音の洪水」の飛沫は、今もそこら中に存在しているのです。
(2枚のLoveless発売の狭間でMy Bloody Valentineに魅了された者より)
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My Bloody Valentine – Soon
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My Bloody Valentine – To Here Knows When
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My Bloody Valentine – When You Sleep