VOGUE ITALIA N.874

2023.07.20.

Posted on 07.20.23

イタリアンヴォーグの最新号が届きました。

 

ここ日本では夏真っ盛りですが、イタリアンヴォーグの誌面も夏の到来を迎えて相当に浮かれています。

 

この胸元に付けてるサングラスの数を見てください。

 

これだけ垂らしてて、更に目元にも付けています。

 

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この写真はどちらもはしゃぎ過ぎ。

 

右の方、それは帽子ではなくシャンプーハットでしょう。

 

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他の写真も少しご紹介します。

 

 

 

 

 

 

 

相変わらず素晴らしいです。

本誌はお店に置いてますので、ご興味のある方はご来店時にぜひご覧くださいませ!

VOGUE ITALIA N.873

2023.06.23.

Posted on 06.23.23

イタリアンヴォーグの最新号が届きました。

 

 

今号のテーマは『IN VIAGGIO』

旅行という意味だそうです。

僕は浅学なので、一瞬ロベルト・バッジョのことかと思いましたけども…

 

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誌面は特集の名の通り、読者に素晴らしい擬似旅行体験をさせてくれるものでした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

コロナの規制も大幅に緩和されて、日本でも外国人旅行者を多く見かけるようになってきました。

本誌を見て、一生の間になるべくいろんなところに旅したいなということを改めて思った今日この頃です。

 

VOGUE ITALIA N.872

2023.05.28.

Posted on 05.28.23

イタリアンヴォーグの最新号が届きました。

 

 

 

もう、目を覆いたくなるような人選です。

日本のジャニーズ起用のようにすぐセレブを使う。

昔のSFチックな世界観はとても素敵なのに…

 

 

ということで中の写真もベラ・ハディット以外の写真をご紹介させていただきます。

 

 

 

 

セレブなんか起用しなくてもこんなに素晴らしい作品を創り上げれるのに。

むしろセレブ起用は色々と邪魔に感じてしまいます。

(ここで言うセレブはエンタメ系セレブのことを指します)

どれくらい邪魔かと言うと、Casa Brutusの建築特集で建築空間と一緒に写っている櫻井翔くらいです。

 

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でも、その建築物とマッチアップする被写体がセレブやアイドルじゃなかったら、こんなに素晴らしい写真になります。

 

 

 

 

工事中の建造物を舞台に選んでいるところもセンスを感じます。

繰り返しになりますが、だからと言って被写体がセレブやアイドルなら全て台無しになります。

 

「こいつ、相当しつこい奴だな」と皆さんお感じになったと思いますが(顧客様は薄々,もしくはモロに感じていたと思いますが)、大事なことなので何度も言っています。

 

 

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お詫びにノン・セレブな写真をあと少しご紹介いたします。

 

 

 

今、意識の高い人はグルテンフリーとか糖質カットとかを実践されている方も少なくないかと思いますが、ちゃんとモードな雑誌を作りたいと思ってる編集者の方にはぜひセレブ&アイドルフリーな誌面構成をお願いしたいです。

 

セレブ好き、アイドル好きの方には気を悪くさせてしまってすみません。

 

本誌はお店に置いていますので、ご興味のある方は待ち時間などにぜひご覧くださいませ。

gap PRESS vol.172

2023.05.13.

Posted on 05.13.23

gap PRESSの最新号は、PARIS/LONDON  2023-2024  Autumn & Winter 特集号です。

 

 

いつも3つくらいブランドをピックアップしてご紹介していますが、今回はいつになくやる気を出して5つくらい取り上げてみようと思っています。

 

「こいつ、余程ヒマなのだな」とか推測するのだけはおやめください。

 

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MIU MIU

 

 

本題に入って早速余談ですが、僕の長男は最近ポケモンカードに夢中で、先日ミュウツーのキラキラのやつが出たと喜んでおりました。

ポケモンセンターで息子と40分くらい並んでリミットまで購入した拡張パックを普段お手伝いとかしてくれた時に小出しにして渡しているのですが、最近僕が帰宅するとカードを貰うきっかけを求めて飼い犬のように近寄ってきます。

当分はこの作戦で息子との距離が縮められそうです。

 

本題のMIU MIUに話を戻します。

まずファーストルックに度肝を抜かれます。

一見バランス感覚なんて考えたこともなさそうなオバハン(失礼な言い方でごめんなさい)が参観日に行く時の出立ちを連想してしまいそうになりますが、そのギリギリを攻めつつも新鮮でアヴァンギャルドな見事なスタイリング。

お腹のタイツ丸出しも、古着系とかストリートファッション系の子が真似したらオシャレになりそうですが、コンサバでそれを提案しているところにミウッチャの才能が光っています。

どれくらい光っているかというと、息子のミュウツーカードくらいです。

ミウッチャのキラカードも出して欲しいです。

 

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DRIES VAN NOTTEN

 

 

今シーズンのドリスのテーマは『服への愛』

でも、このアウターのフロントを手で抑える演出は、PRADAがコロナ禍で発表したコレクションでやってましたけども!

 

 

“祈り”の気持ちや “絆”を連想するような演出で、世界がパンデミックに陥ってから初めて発表されたコレクションということもあって、当時見た時はとても感動しました。

ドリスも「めちゃいいな」と思ってたんですかね…

ドリスの場合は、その真ん中に持ってきた手にちゃっかりゴリゴリのリングを合わせてくるところに、花(芸術性表現)より団子(ファッション性重視)の抜け目の無さを感じます。

そんなこと(ラフの真似)しなくても、ドリスのコレクションにはいつもうっとりさせられてるのに。

でも、今回もコレクションも息をするのも忘れそうになるくらい素晴らしいものでした。

 

 

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DIOR

 

 

またファッションとは話が逸れますが、10年おきに英国で発表される“史上最高の映画TOP100”の最新版が去年の年末に発表されましたが、その1位にベルギーの女性監督,シャンタル・アケルマンの『ジャンヌ・ディエルマン、ブリュッセル1080、コメルス河畔通り23番地』という作品が選ばれました。

 

 

僕はアケルマンもこの作品も大好きですが、『ジャンヌ・ディエルマン』が“史上最高の映画”の1位というのはちょっと無理栗感を感じてしまいます。

 

この選出は、おそらく昨今の男女平等的な視点も色濃く出た結果ではないかと思います。

でないとメジャーなランキングで1位になる筈がない映画だと思っています。

ファッションで言うと、“世界歴代最高のデザイナー”の頂点にコム・デ・ギャルソンの川久保玲さんやマルタン・マルジェラが選出されるようなものです。

そこは、ココ・シャネルやクリスチャン・ディオールとかでしょう、というのが個人的な見解です。

 

なぜまずこの話をしたかというと、今のモード界においてフェミニズムを牽引しているデザイナーがDIORのマリア・グラツィア・キウリだと思うからです。

 

シャンタル・アケルマン監督は、『ジャンヌ・ディエルマン、ブリュッセル1080、コメルス河畔通り23番地』でそれまで相当に軽視されていた「主婦の日常」を淡々と3時間に渡って映し出しました。

 

アケルマンとキウリでは、女性の描き方やその価値観もまた違うと思いますが、そこにはブレない哲学があるように感じます。

そういうものを持っている人物が創り上げるものは、総じて美しいです。

 

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Alexander McQueen

 

稀有な才能を持っていたアレキサンダー・マックイーンが自ら命を断ったのがもう13年前。

その後メゾンは当時マックイーンの右腕だったサラ・バートンを後任に指名しました。

 

それから今まで、モード界にはストリート旋風が吹き荒れたり、多くのブランドが相次いでデザイナーを交代させたり、売上規模拡大の為に商業性に舵を取るブランドが増え、モード界も大きく変わりましたが、アレキサンダー・マックイーンほど価値観を変えずにコレクションを発表できているメゾンが他にいくつあるでしょうか?

 

サラ・バートンを筆頭に、マックイーンのメゾンは未だにマックイーンの意志を大切に引き継いでいるように思います。

だからバズらないんでしょうけど、だからこそ僕のような捻くれた考えの人間はメゾンを特別に応援したい気持ちになります。

 

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ANN DEMEULEMEESTER

 

アン・ドゥムルメステールはコロナ禍において、出資者でありブランドの最大の理解者でもあったアン・シャペルがブランドを手放す決断をせざるを得ない状況に陥りました。

ブランドの設立者,アン・ドゥムルメステールの引退後、後継者に指名されたセバスチャン・ムニエがブランドを牽引してきましたが、ブランドの引き取り手を探すという発表がされると同時にセバスチャンの退任も発表されました。

 

その後、ブランドはイタリアの高感度セレクトショップ, ANTONIOLIが買収することになりました。

そして今回、若手デザイナーのルドヴィック・デ・サン・サーナンがアンのデザイナーに就任し、新体制となって初めてのコレクションを披露しました。

僕は、アン・ドゥムルメステールがデザインするアンも、セバスチャン・ムニエがデザインしたアンも大好きでした。

中世的なエレガンスにインディロックなアンダーグラウンド性を内包したアンのデザインは、シルエットに繊細な美しさがありました。

ルドヴィックのデザインもアンらしいものではあると思いますが、今までに比べると少しセンシュアル過ぎる感じがします。

 

僕個人は今までより買う機会が減りそうですが、好きなブランドなので陰ながら応援したいです。

 

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BURBERRY

 

 

今シーズンからバーバリーの新デザイナーに就任したのは、ボッテガヴェネタをトレンドセッターの位置に引き上げる大仕事をしたばかりのダニエル・リーです。

 

人気絶頂でまだ辞任するには早いと思われるタイミングでの退任のウラには、待遇面での金銭的な問題があったと聞きます。

ちょっとガツガツしているところが残念ではありますが、その才能は今の時代にフィットするものをふんだんに備えているのは間違いないです。

 

バーバリーは前任がイタリア人デザイナーのリカルド・ティッシでしたが、クリストファー・ベイリー然り, やはりイギリス人デザイナーが牽引している姿がブランドには似合ってると思います。

リカルドの時にオラオラ系とか目立ちたがり屋の人がバーバリーを買うようになってしまったのが残念でしたが、ダニエルには本来のバーバリーの姿からのアップデートを期待します。

 

 

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という感じでめちゃ書いてしまいました。

ポケモンカードとか、モードとは全く関係のないところに脱線してしまう部分も多かったと思いますが、ファッションのことだけ書くには自分自身全く自信がないので許してください。

 

本誌はお店に置いていますので、ご興味のある方は待ち時間などにぜひご覧くださいませ!

gap PRESS vol.171

2023.04.29.

Posted on 04.29.23

gap PRESS の最新号は、MILANO/NY 2023-24 Autumn&Winter特集号です。

 

 

表紙はJil Sanderのコレクションのモデルですが、何頭身あるねんって感じのバランスです。

今シーズンは、パワーショルダー気味のオーバーサイズコートがトレンドアイテムのひとつになっていましたが、こういうシルエットバランスを見るといつもデヴィッド・バーンのことを思い出します。

今年は『Stop Making Sense』の4Kレストア版が公開される予定らしいので、今から楽しみです。

 

 

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PRADA

 

 

PRADAは相変わらず素晴らしいコレクションを発表し続けています。

むしろ、ラフが加入して以降、回数を重ねる毎に二人のアイデンティティが見事に溶け合い、ひとつの服となって昇華されている感じがします。

 

2枚目の写真はパステルカラーっぽい淡めの色みも多く見られると思いますが、これらもトレンドのひとつで“パウダーカラー”というキーワードらしいです。

パステルカラーの中でもさらに繊細にカテゴライズされているんですね。

このわかる人には分かる繊細で僅かな“差”を生み出せるのがモードなのだと思っています。

絶妙な色の合わせもお見事です。

 

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BOTTEGA VENETA

 

 

ダニエル・リーはバーバリーに移りましたが、その後を継いだマチュー・ブレイジーは今のところ上昇気流に乗ったボッテガの勢いを落とすことはしていないのでしょう。

今回のショーは「イタリア三部作」の最終章らしいです。

最終章にしてそのことを初めて知りました。

3部作といえばデヴィッド・ボウイの「ベルリン三部作」とか、イングマール・ベルイマンの「沈黙三部作」とか、アキ・カウリスマキの「敗者三部作」とか、素晴らしい三部作をたくさん知っているので、あまり無闇に多用しないでほしいなという思いはあります。

そんなこと言わなかったら十分素晴らしいコレクションなのに。

 

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JIL SANDER

 

 

こちらも高度な位置で安定飛行を続けているルーシー&ルーク・メイヤーによるJil Sanderです。

僕も今のデザイナーになってからも何着か洋服を買いましたが、最近は特にストリート畑出身のルークよりもルーシーのエレガンス色の方が色濃く出ている印象です。

 

今のトレンドはストリートからエレガンス路線に以降している最中なので、ルーシー色をメインに押し出し、またトレンドがストリートを求め出したらルーク色を強めていくのかも知れないですね。

ギアが2つあるだけで自在性は格段に上がりますし、それを上手に使いこなせると非常に強力な武器となります。

 

 

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という感じのミラノコレクション雑感でした。

本誌はお店に置いていますので、ご興味のある方はご来店時にぜひご覧くださいませ!

Posted on 04.22.23

DAZED & CONFUSEDの最新号が届きました。

 

 

 

表紙は、アメリカ人の女性シンガー, Azealia Banksです。

とても格好良いラッパーで、僕も彼女の音楽が好きです。

 

 

中の写真も抜粋してご紹介いたします。

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この作品群は、まるで超ハイセンスなストリートスナップ誌みたいです。

現代においてストリートスナップを撮るフォトグラファーは世界中にゴマンといると思いますが、このクオリティでスナップを撮れるフォトグラファーは世界中でも10人もいないんじゃないかという気がします。

 

 

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この写真はとてもDAZEDっぽさが出てて良いです。

 

 

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他にもカッコイイ写真がたくさん掲載されています。

 

 

 

 

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最後に、表紙にあった「AMERICA’S SWEETHEAT」という文字を見て、Suicideの“Sweetheart”という曲を久々に思い出したので、それを今回の締めソングとして貼らせていただきます。

 

Posted on 04.21.23

Maison Martin Margielaの1989年のデビューコレクションの様子をジャン=クロード・クトースが撮影した写真をもとに作られたフォトジン。

 

 

モード界に残したマルタン・マルジェラの功績はあまりにも偉大なものでした。

本誌は、そんなマルタンの今となっては伝説の始まりとも言えるデビューコレクションの様子が収められた貴重なフォトジンです。

 

 

 

 

今のモード界では、各ブランドのショーのフロントロー(招待客の最前列)にはセレブやK-POPアイドルなど、大衆に絶大な人気と影響力のある人物が並んでいます。

もちろん、ブランドが招待するわけです。

ショーでは、サステナブルとか多様性とかを掲げてるのに、「建前だけは優等生ぶって、結局は売上の為なんでしょ?」と冷めた目で見てしまいます。

 

 

 

このマルジェラのショーでは、アフリカ系と思われる子供たちがフロントローどころか、ショーそのものと一体になっています。

もちろん、この子供達に媚びを売ったところで、この子達の親はマルジェラの服なんてとても買えないような所得の人達だったと思います。

でもマルジェラは、モードの世界とは別世界で生きているこの子供達をショーに招待したのでしょう。

その非日常で特別な体験を心から楽しんでいるのが、子供達の表情から伝わってきます。

 

 

僕にとってマルタン・マルジェラが長い間(マルタン退任以降も意思を継いだデザインチームが健在の間は)お気に入りブランドのひとつだった理由は、単純にそのアヴァンギャルドな発想のデザインが好きだったというのもありますが、こういった自身にとって非常に大事なデビューコレクションの舞台でも商業重視ではなく服を通じてもっと別の社会貢献の方法を考え、しかもそれで且つどのラグジュアリーブランドよりもクールなショーをやってのけるマルタンのデザイナーとして, 一人の人間としての生き方や考え方に心底魅了されていたからです。

 

僕にはマルタンの1000万分の1の才能もありませんが、マルタンの精神を尊敬している一人として、V:oltaを少しでもマルタンの爪の垢を感じるような美容室にできるように、精一杯精進して参ります。

 

本誌はお店に置いていますので、ご興味のある方はぜひ手にとってご覧になって、誌面から当時のショーの熱気や空気感, そしてマルタン・マルジェラの精神を感じていただけたらと思います。

Dior by Sarah Moon

2023.04.19.

Posted on 04.19.23

フランスの写真家、Sarah MoonによるDiorのアーカイヴを撮り下ろした作品集。

 

 

 

本書は全3巻で構成されており、第1巻は、2021年夏にパリの「ル・コルビュジエ財団(Fondation Le Corbusier)」で撮影した、ディオールのオリジナルデザインのモノクロ写真33点を収録。

第2巻では、1958年から2015年の間にイヴ・サンローラン(Yves Saint Laurent)、マーク・ボアン(Marc Bohan)、ジャンフランコ・フェレ(Gianfranco Ferré,)、ジョン・ガリアーノ(John Galliano)、ラフ・シモンズ(Raf Simons)といった歴代のアーティスティック・ディレクター陣がデザインした衣服の一部を収めた43点の写真を収録。

第3巻では、現ディオールのアーティスティック・ディレクターを務めるマリア・グラツィア・キウリ(Maria Grazia Chiuri)が就任してから撮影された38点の写真が紹介されています。

 

 

僕個人的には、最近はもっぱらファッションよりも芸術の方に興味が向いているので、ファッション系の写真集はこれ以上あまり増やしたくないと思っているくらいの心境なのですが、本書はとても素敵な作品集だったので、迷わず購入しました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

近年撮影された写真なのに、古い昔に撮影されたようなムードもあって、本当に素晴らしい作品群です。

 

末長く大事にしていきたい1冊です。

 

本書はお店に置いていますので、ご興味のある方はご来店時にぜひご覧くださいませ!

Posted on 04.16.23

AnOther Magazineの最新号が届きました。

 

 

 

輸送費等の高騰の関係か、今号の価格が爆上がりしていましたが、それでも僕はAnOther Magazineは好きなので買い続けます。

 

表紙にはケイト・ブランシェットが起用されています。

こう言っては悪いですが、VOGUE ITALIAのケンダル・ジェンナーよりも遥かにセンスのある人選だと思います。

 

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アクセサリーの物撮り写真もセンス抜群。

 

 

 

商業性重視な傾向に傾いている今の日本のモード誌では、ひっくり返ってもできないアート性がここにはあります。

 

 

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もちろんポートフォリオも「さすが」と思わせてくれるような素敵な写真がたくさんありました。

 

 

 

 

 

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被写体となるアーティストの選定もさすがカルチャーに精通したイギリスの雑誌という感じ。

 

Yves tumor

 

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Shygirl

 

 

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こうやって高いお金を払って海外のモード誌を購入しているのは、当店にご来店くださるお客様の為でもあるので、ご興味のある方はご来店時にぜひたくさんご覧くださいませ!

VOGUE ITALIA N.871

2023.04.14.

Posted on 04.14.23

イタリアンヴォーグの最新号が届きました。

 

 

 

表紙には僕の苦手なブーセレ(セレブ)な文字が踊っていました。

この時点でメチャ嫌です。

 

 

で、僕は日本の古風な親父たちが朝一番で新聞を開いて読む時くらい苦い顔をして喉を鳴らしながら今月号を渋々開いたのですが、さすがはイタリアンヴォーグです。

 

超アメリカンなケンダル・ジェンナーをモデルに起用しているのに、ちゃんとイタリアンヴォーグの世界観になっていました。

 

 

 

 

 

 

 

お見事です。

日本で言うと、きゃりーぱみゅぱみゅをモードにするくらいの難易度のことをやっていると思われます。

知らんけど。

 

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他の写真も少しご紹介いたします。

 

 

 

 

このトロピカルで異国情緒感溢れる作品群も素晴らしいです。

 

本誌はお店に置いていますので、ご興味のある方はご来店時にぜひご覧くださいませ!

 

 

Posted on 04.12.23

20歳で生涯を閉じたナポリ出身のファッションフォトグラファー, Davide Sorrenti の作品集『ARGUESKE 1994-1997』

 

 

 

90年代のファッション界において絶大なインパクトを放った「ヘロイン・シック」

その美学の産みの親だったのが、Davide Sorrentiでした。

自らもヘロインの過剰摂取によって短い生涯を閉じることになりましたが、彼の作品は近年再注目され、高い評価を得ています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

僕自身も青春時代を過ごした90年代後半は、ダーティさがカッコイイとされるようなカオスな時代で、世紀末がもたらす独特の空気感というものがありました。

 

今の時代の方が余程洗練されているとは思いますが、不完全な時代において産まれるカルチャーというものは、やはり特別な魅力とパワーを有したものが多いです。

 

本誌はお店に置いていますので、ご興味のある方はご来店時にぜひご覧くださいませ。

gap PRESS MEN vol.70

2023.04.05.

Posted on 04.05.23

こちらも出遅れ気味のご紹介になるgap PRESS MENの2023-24 A/W パリコレ特集号です。

 

 

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DRIES VAN NOTTEN

 

先日ご紹介したミラノ特集号で、最近はモード界でも理知的なメゾンよりわかりやすさやウケを重視したブランドが増えてきたということを嘆きましたが、ドリスのクリエイションへの姿勢はSNS時代以前も以後もそして今現在も何ら大きく変わりません。

 

それだけでも洋服を買って応援したい気持ちになりますし、そんなことを考慮せずともコレクションも毎回素晴らしいものです。

お願いだから変にバズらないでね、と日頃から切に願っています。

 

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CELINE

 

前回のコレクションでは一部のファンから「ラストコレクションのフラグではないか」と心配の声が挙がっていましたが、それ以降も今のところそんな公式アナウンスはなく、とりあえずエディ・スリマンは今のところはまだまだCELINEでやる気があるのかも知れません。

 

CELINEの前任デザイナー, フィービー・ファイロはCELINEの歴史においての一番の功労者と言っても良い人物だと思います。

そのフィービーも今年の秋くらいに自身のブランドのデビューコレクションを発表するとされています。

洒脱的なファッションを好むフィービーのファンは、エディ期になってCELINEの顧客を去ったという方も多いかと思いますが、作り出すスタイルは違いますがエディはエディで素晴らしいデザイナーなのは間違いないです。

 

エディもフィービーも、今の時代になって少なくなってきたモードの本質を提案できるデザイナーなので、まだまだモード界を牽引してほしいです。

 

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SAINT LAURENT

 

そのエディ・スリマンがCELINEに就任する前にメゾンの大改革を行なったのがSAINT LAURENTです。

エディがサンローランに就任する前はブランド名はイヴ・サンローランで、ロゴもYSLの文字を縦に並べたものでした。このロゴはカサンドラと呼ばれていました。

 

エディがサンローランを去った後に就任した現デザイナー, アンソニー・ヴァカレロは、エディ以前のYSLではなくSAINT LAURENTを継承していくのに相応しいデザイナーでした。

今シーズンのコレクションが行われた会場は、ケリングの会長,フランソワ・アンリ・ピノー

の所有する新たな美術館,ブルス・ドゥ・コメルスでした。

〈ブルス・ドゥ・コメルス〉は、18世紀には穀物取引場、19世紀末からは商品取引所となっていましたが、21世紀に入ってからは施設としての役目を終えていました。

そんな歴史的建造物に新たな息吹を吹き込むべく、施設の大改修のオファーを受けたのが建築家の安藤忠雄さんでした。

安藤さんは、立派な天井画などのもともとあった西洋の歴史的な装飾に満ちた様式美は極力残し、円筒形の建物の空間の真ん中に鉄筋コンクリートの円筒を収めてみせました。

 

 

 

歴史とモダンが共存した、素晴らしいデザインです。

今のヴァカレロによるサンローランは、まさにそういうことをやろうとしているのだと思いますし、今シーズン発表した洋服も、会場となったブルス・ドゥ・コメルスも、全てが一体となって素晴らしいコレクションでした。

 

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このあたりでパリコレの雑感も終わりにします。

本誌はお店に置いていますので、ご興味のある方は待ち時間などにぜひご覧くださいませ!

gap PRESS MEN vol.71

2023.04.02.

Posted on 04.02.23

gap PRESSの発売日を失念しておりまして、慌てて購入しました。

 

まずはMILANO / LONDON / NY号からご紹介いたします。

 

 

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PRADA

 

 

ヌーヴェルヴァーグを代表する監督の一人, ジャック・リヴェットのデビュー作に『パリはわれらのもの』というのがありますが、今のミラノコレクションは「ミラノはプラダのもの」という感じの勢いです。

 

ミウッチャ・プラダとラフ・シモンズのタッグは予想以上の創造性を発揮しています。

“Let’s talk about clothes”をテーマとした今季は、ミニマルに削ぎ落とされたデザインの中にもプラダの歴史もしっかりと感じるコレクションでした。

素晴らしいです。

 

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GUCCI

 

 

アレッサンドロ・ミケーレが去ったグッチは今季デザインチームのみでコレクションを発表しました。

近年のグッチの購入層の中にはアレッサンドロ・ミケーレの熱狂的なファンも多かったと聞きましたが、“ミケーレ色”の抜けた今季のグッチはこれはこれでウケそうな感じもします。

来季からはナポリ出身のサバト・デ・サルノがデザイナーを務めることが発表されていますが、またどんなコレクションになるのか楽しみです。

 

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JAN-JAN VAN ESSCHE

 

フレンツェで開催されたピッティ・ウオモの今シーズンの招待デザイナーは、Martine Roseと、アントワープのブランド, Jan-Jan Van Esscheでした。

Jan-Jan Van Esscheのような玄人好みされるブランドを今の時代にゲストデザイナーに迎えるなんて、ピッティも粋なことするんだなと思いました。

(Martine Roseで保険かけてる感はありますけども)

時代に流されないとても格好良いセレクトショップをされてるお客様がいらっしゃるのですが、その方はJan-Jan Van Esscheとも長く付き合いがあるらしく、今回のピッティでのショーにもヤン・ヤン本人から招待されてて、先日ご来店いただいた時にショーやピッティの様子も教えてくださいました。

 

今の時代、モードという本来はマス層から共感を得られるようなことをやっていてはいけない聖域においてもSNSなどでのウケを意識したイメージ戦略を重視するブランドも多く見受けられるようになりました。

今回のピッティのJan-Jan Van Essche選出は、そんなモード界に「襟を正しましょう」とメッセージを送っているようにも感じました。

 

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という感じのコレクション雑感でした。

またパリ版は別でご紹介させていただきます。

本誌はお店に置いていますので、ご興味のある方は待ち時間などにぜひご覧くださいませ!

VOGUE ITALIA N.870

2023.03.15.

Posted on 03.15.23

イタリアンヴォーグの最新号が届きました。

 

 

つい先日、Tatjana Patitzが表紙の号が届いたばかりで、そこから間髪入れずに本号が届いたので、僕の曜日感覚も遂におかしくなったのかと脳神経外科を受診するべきか少し悩みましたが、おそらくこちらが本命で、先日届いたTatjana Patitz追悼号が特別号ということなのでしょう。

全く調べてないので違うかったらすみません。

 

今号の表紙は、ブラジル出身のモデル, Gisele Bündchenです。

 

 

ほんのちょっとだけ美輪明宏さんが入ってる気がします。

 

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この右の写真も現代の若者像を写し出したもので、とても面白かったです。

 

 

恋人と愛し合う二人の手元にはスマホ、お互いの画面にはInstagramが表示されていました。

もし、片方だけがこんなことしてたら相手は激オコになると思いますが、バレてないかなとコッソリ相手の方を見たら「お前もかい」ってなるんですね。

そして先に気づいた方は、(あたかも自分はそんなこと絶対にやらない人かのように)「どういう神経?」ってツメるのでしょう。

そして、僕と一緒に脳神経外科を受診することになります。

 

 

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今号には日本で撮影したと思われる(報道風の言い回し)写真もありました。

 

 

でも、やっぱり撮影がイタリアンヴォーグのチームと言えど、日本人を被写体にした写真はその隣の写真と比較してもその美的洗練度にまだまだ雲底の差があるように思えます。

と言うか、イタリアンヴォーグは日本の“カワイイ”カルチャーが伝わるように、あえて日本の感性に寄せてこの写真を撮ったのだと思います。

 

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日本の美容室でオシャレなイメージがあって人気のサロンや美容師なら、東京を中心にいくつか頭に思い浮かぶ(僕は全く詳しくないしあまり興味も湧かないので知識不足なのですが)方もいらっしゃるかと思います。

でも、それは海外から見ると“トーキョー・ストリート”や“ハラジュク・カワイイ”というイメージのワードが浮かんでくるようなもので、“世界基準の感性”なものではないと思っています。

 

日本ではKing Gnuやサカナクションのようなアーティストを好きな方(別に悪いわけではないのですが)はたくさんいると思いますが、じゃあそれらのバンドを聴く外国人がロンドンやニューヨークに多いのかと言われればそんなに多くはないと思います。

 

 

でも、日本にも「今一番アップカミングなロンドンのバンドは?」と聞かれて熱く語り出すような人はそれなりにいますし、この写真の左側ではなく右側の世界観に寄せたヘアスタイルにしたいという方も(全体で見たらかなり少数ですが)います。

V:oltaは、世間一般にはあまり伝わりにくくとも、世界基準の感性に近いヘアスタイル作りを目指して、今までもこれからも切磋琢磨していきたいと思っています。

(理想だけはいつも一丁前で、技術がまだまだ追いついていなくて申し訳ございません)

 

本誌はお店に置いていますので、ご興味のある方は待ち時間などにぜひご覧くださいませ!

VOGUE ITALIA N.869

2023.03.11.

Posted on 03.11.23

イタリアンヴォーグの最新号が届きました。

 

 

 

今号は、乳がんにより今年の1月に死去したドイツ人のスーパーモデル, Tatjana Patitzの追悼号となっております。

 

ドイツ生まれ,スウェーデン育ちのタチアナは、天才的な写真家, ピーター・リンドバーグによって見出されました。

彼女は90年代のスーパーモデル・ブームを作った一人でした。

 

 

ご冥福をお祈りいたします。

 

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上半分の白を基調とした画に鮮烈な差し色を入れたポートフォリオは芸術的でもありとても美しいですし、下半分の逆に強い色味同士をぶつけたポートフォリオも華やかで優雅です。

 

 

本誌はお店に置いていますので、ご興味のある方はご来店時にぜひご覧くださいませ!