スタッフのご紹介
2019.07.24.
Posted on 07.24.19
Posted on 07.24.19
Posted on 07.17.19
先日の休みにいつも奈良の葛城市からはるばる通ってくださってるお客様が経営されてるカフェに行ってきました!
奈良県葛城市、二上山の麓にある黒を基調としたモダンでスタリッシュな自家焙煎のカフェ『The INY Coffee』
店主の稲田さんは、コーヒーだけでなく、ファッションやアート,音楽などのカルチャーにも精通しており、お店もそのセンスが隅々まで行き渡ったとても素敵なカフェでした。
映画『Control』の写真集が置いてあったり、トイレにはリメイク版『Suspiria』のポスターが飾ってありました。
僕も、いつもカット中に最新のカルチャー事情について稲田さんと情報交換するのを楽しみにしてます。
コーヒーもカヌレ風の羊羹も絶品でした!
気になる方は、ぜひ一度訪れてみてください!
Posted on 05.14.19
映画館で鑑賞してから感想を書こうと思ってましたが、忙しいG.W.があって先週は先週でアパレル関係など連休中に休めなかったお客様が結構いらしてくださって、今週はいよいよ本気モードでお店が暇になりそうです。お時間のある方は、絶賛いらしてください。
そんなこんなで感想書くこと忘れてて、今から3分前に「ハァッ!!!」となって書いてる次第であります。
今回観たのは、齢88歳を迎えるジャン=リュック・ゴダール監督の最新作『イメージの本』
ゴダールの映画は、前作の『さらば、愛の言葉よ』も映画館で鑑賞したのですが、その映画がとても面白かったのです。
面白かったと言ってもストーリーはほとんど理解できなかったのですが、当時は3Dメガネをかけて鑑賞する映画が増えてきた頃で、「アバター」が大ヒットしてどの監督もそれを追随するような3Dならではの迫力のある映画を作ってた時代に、ゴダールが初めて手がけた3D映画が『さらば、愛の言葉よ』でした。
ゴダールは3Dをとても芸術的に駆使していました。
それは迫力のある派手な映像ではなく、ベンチに座った女性の読んでいる本が風で捲られるページの描写だったり、木の葉っぱの間から差す木漏れ日の眩しさを演出する為に両目の焦点をわざとずらして目をチカチカさせたり。
これはやってくれたな、と思いました。内容はほぼ入ってこなかったですが。
という経緯があるので、今回も映画館で観ようと思ってました。
本作は、映像や音楽を巧みにコラージュし、現代の暴力、支配、不和などに満ちた世界に対する「怒り」をのせて、この世界が向かおうとする未来を示す5章からなる物語。
みたいな宣伝文句ですが、実際映画を観た感想は、そんな難しいことを考えてたら矢継ぎ早に変わる映像に思考回路が間に合わなくて途中で脳内エンスト起こしそう。逆にそういうことを何も考えなければひたすら眠たくなりそうな…
行くも地獄、帰るも地獄な映画。
そんな映画を(前のブログで書きましたが)朝6時起床で京都に向かい、レンタサイクルでKYOTOGRAPHIEを回りに廻った瀕死の状態で夜19時過ぎから観たのです。
もう逆に中学生の時に初めてブラックコーヒーを飲んだ後くらいに目がギンギンに冴えわたってました。
鑑賞人数は精鋭5人(全員他人、うち一人は目がギンギンに冴えわたったスーパーサイヤ人)。
その中で比べると、おそらくこんな僕でもキング・オブ・ポップに選出されそうなくらい、他の人たちからただならぬアンダーグラウンド性を感じました。
僕はこの映画のストーリーに関しては、開始2分くらいから理解するのを諦めて(というかストーリーとかで観る映画ではないのだなと理解して)、これはゴダールが手がけたテーマパークのアトラクションなのだと思って鑑賞してました。
芸術的エンターテイメントと、その映像から滲み出るゴダールの感情…
パンフレットにも載っていましたが、この映画にはかなりの映画が断片的に引用されています。
全部許可を取ったのでしょうか?
映画を観ながらそんな野暮なことを考えてたのは、鑑賞者5人中たぶん僕一人だったと思います。
(あとで調べたら全部無許可らしいです。そう来なくっちゃ。)
コラージュされた映像の数々は、その全容がもたらす意味とは裏腹に、とてつもなく美しいものでした。
ゴダールの生き様に敬服。
Posted on 05.02.19
ブルーカラー・ワーカーの僕は、世間がやれG.W.だ!10連休だ!改元だ!大阪プロレスだ!と浮かれてるのを尻目にひたすら真面目に仕事に励んでいるのですが、連休前半はおかげさまでたくさんのお客様にご来店いただいて、連休中の暇を覚悟していた僕としては本当にありがたく、来ていただいたお客様に深く感謝しております。ありがとうございます。
という安堵も束の間で、連休後半は早くもガス欠気味で、特に明日、金曜日以降はまだご予約にも余裕がございますので、ご予定に空きのある方はぜひご来店をご検討いただけるとありがたいです。
どうぞよろしくお願いいたします!
以上、ここまでが一番伝えたいことで、逆にここから先は僕の休日のことを少し書かせていただこうと思います。
今週の月曜日の休みは、久々に一人で自由に過ごせる日だったので、京都で開催されているKYOTOGRAPHIEに行ってきました。
行こうと決めたら、極力見れるものは見たいと考える性格なので、当日は朝6時に起床して電車で京都へ向かい、事前に申し込んでおいたレンタサイクルを駆使して8時半過ぎには大勢の外国人に紛れて二条城の入場列に並ぶ、という優等生のような初動で、そのまま二条城を見学してから、9:30から入場できた御清所のイズマイル・バリーを皮切りにKYOTOGRAPHIEの展示のうち9カ所を不眠不休で回るという修行僧並みの荒業を成し遂げてきました。
それでも1日でそれだけ回るとなると全てに時間をかけてられないので、興味のあるなしでかける時間にも強弱をつけました。
というか二条城にも初めて行ったのですが、当時のまま現存してる二の丸御殿はとても興味深かったです!
二条城単体とKYOTOGRAPHIE全部で面白度を比較したら、半々くらいありました。
KYOTOGRAPHIEで行った展示の写真もいくつかご紹介します。
お昼も時間が勿体無いので、パンとコーヒーという軽食で済まし、自転車を返却する夕方ギリギリまで展示を回ったのでクタクタになって帰りの電車に乗ったのですが、この日可能ならもう一つやりたいことがあって、それは何かというとジャン・リュック・ゴダールの新作映画『イメージの本』を観たいということで、これ系の映画は商業的成功物を最も贔屓する超資本主義国ここ日本では瞬殺で上映終了になるので、右足を負傷して武蔵丸戦に挑んだ時の貴乃花の気持ちになって、目ん玉ひん剥いて超難しい映画を観てきました。
映画の感想は、また時間のある時に書ければと思います。
KYOTOGRAPHIEもご興味湧いた方は、ぜひ行ってみてください!
そしてG.W.後半予定の空いてる方は、ぜひV:oltaへいらしてください!
Posted on 05.02.19
Posted on 04.17.19
GALLERY DE ROOM 702さんから新しい展覧会のパンフレットが届きました。
今回の展覧会のアーティストは、フランスのテキスタイル彫刻家Anne Valérie Dupond(アンヴァレリー・デュポン)さんです。
ご興味のある方は、ぜひパンフレットもお持ち帰りください!
Posted on 04.11.19
イギリスのファッションデザイナー、アレキサンダー・マックイーンのドキュメンタリー映画が公開されたので観てきました。
ロンドンの労働階級の居住エリアであるイーストエンドに6人兄弟の末っ子として産まれ、日々の生活にも困っていた青年,リー・アレキサンダー・マックイーンは人手不足で求人が出ていたサヴィル・ロウの門を叩き、いくつかのアトリエで経験を積んだ後、イギリスの名門セント・マーチンズに入学。
マックイーンの卒業コレクションは、当時VOGUEでエディターを務めていたイザベル・ブロウの目に留まり、彼女が全て購入しました。
マックイーンの名が業界に広く知られるきっかけを与えたのは、イザベル・ブロウでした。
23歳で失業保険から資金を捻出してファッションデザイナーとしてデビュー。
この時、自身の名を冠したブランド名に本来のファーストネームである「リー」ではなく、ミドルネームの「アレキサンダー」を使うようアドバイスしたのもイザベル・ブロウだったと言われています。
そして、ブランドは瞬く間に成功を収め、マックイーン自身はパリの老舗ブランドであるジバンシィからクリエイティヴ・ディレクターとして招き入れられます。
まるで昔のロックスターのような成り上がりストーリーですが、マックイーンというデザイナーは素晴らしいコレクションをいくつも生み出しましたが、まるで“観客を魅了するショーを自らの寿命と引き換えに手にすることができる”という契約を悪魔と結んだかのようにマックイーン自身は過密日程でコレクションをこなす度に見るからに疲弊していきました。
自身の名を冠したブランド,Alexander McQueenは、その後ラグジュアリー界大手のグッチ・グループに株式の半分を売却する契約が成立し、マックイーン自身も多大なる財産を手にしましたが、それでも自身の抱える闇に光が射すことはありませんでした。
2010年、母の死を知ったマックイーンは、自らも自殺という選択肢を選んでしまいます。
遺体発見の翌日は、母の葬儀の日でした。
享年40歳。
あまりに短すぎる生涯でした。
この映画は、青年マックイーンが類い稀な才能を発揮し、ファッション界の風雲児として昇り詰めるまでのストーリーが時に痛々しいほど赤裸々に収められています。
マックイーンほど観客に訴えかけるようなエモーショナルなショーを作り上げることができるデザイナーは、恐らくいないと思います。
モードは服で作る芸術作品だ、とファッション界の人はよく言いますが、マックイーンのショーこそ、その真骨頂のように思えます。
そういう圧倒的で高貴な感性というのは、育ちが良い芸術肌の人にほど備わりやすいものに思えますが、マックイーンのようなブルーカラーの層の人物にでも備わるのだな、と勇気をもらいました。
もちろん、本人の努力や才能もかなり必要だと思いますが、誰でもモード界の頂点に君臨することができる可能性があるのだ、ということをマックイーンは自身の身をもって体現させました。
この映画を観終えて、マックイーンの服に込めてきた情熱に改めて圧倒されました。
これから先、服を買いに行った時、「この服を作ったデザイナーはどれだけの思いをこの服に込めたのだろう」という考えが、今まで以上に高いハードルで僕を襲いそうです。
流行りのスタイルだからとか、着回ししやすそうだからとかで選ぶのも悪くないですし、ただ単純にデザインが好きだからというのも服を選ぶ上で至極真っ当な理由です。
ですが、そういう理由で選ばれるような服は、街に溢れています。
デザイナーや職人が、この服を通じて伝えたい、こういうふうに感じてほしい。というエネルギーが服や靴そのものから溢れ出してるような作品は、現在のファッション界においては本当に数少ないと思います。
僕は、今までもそういう基準で洋服を買いたいと思ってそれを実践していたつもりでしたが、この映画を観ると自分の基準というものがどれだけその本質がわかってつけた基準だったのかということを、そのいいかげんさを改めて痛感させられました。
これから服を買う時は、数を絞ってでももっと思い入れを持てる服を増やしていきたいと思います。
ファッション好きだけでなく、芸術や音楽などを好きな方にもぜひオススメしたい映画です。
Posted on 04.09.19
お店の本を買うだけでなく個人的にもよく利用していたスタンダードブックストアさんが閉店するとのことで、最終日に少し手が空いた時間があったのでなんとか最後にもう一度行くことができました。
最初は1F~B1の2フロアで営業されてましたが、何年か前から売り場面積を縮小して地下だけの営業になっていました。
本のスペースも少し狭くなってからは、自分自身の行く頻度も最近では減っていましたが、それでも唯一無二なカルチャーを発信する素敵な本屋さんでした。
お店に入ると店内の商品は最終日ということもあって通常より少なくなっていましたが、別れを惜しむように知り合いと話してる方や、無くなるのを知って来たであろうお客さん達で賑わっていました。
僕もお世話になったので、最後に何か思い出に残せるような本を買おうと思って行ったのですが、既に店内の本も少なくなってて正直目ぼしい本もあまりなかったのですが、必死に探してこの本を見つけて買って帰ってきました。
USインディ・シーンをカットアップした書籍。
このお店らしさの出ている1冊だと思って選びました。
USインディも大好きなので、また時間のある時にじっくり読もうと思います。
ちなみに、心斎橋アセンスがなくなる時にはティルマンスの写真集を買いました。
こうして愛すべき本屋がなくなっていってしまうは悲しいのと同時に、時代の変化を感じます。
スタンダードブックストアは、また別の場所で形態を変えて出店する予定があるとのことなので、また出来たらぜひ行こうと思います。
スタンダードブックストアさん、今まで長い間ご苦労様でした。
お陰さまで色々な本を発見することができました。
今まで本当にありがとうございました!
Posted on 02.26.19
今月19日、シャネルやフェンディでデザイナーを務めていたカール・ラガーフェルドが85歳の生涯に幕を閉じました。
カールがファッション界に残した功績は計り知れません。
モードにそれほど詳しくない人でもカール・ラガーフェルドの名前は聞いたことがあるという人も多いでしょう。
メゾンに雇われたデザイナーとして、これほど世界的に有名な人物は他にいないかも知れません。
数年前に、カールの「スケッチで語る人生」という作品を観たことがあります。
そこでカールは、インタビューに応える際、ファッションデザイン時に用いる自らのスケッチブックにスラスラとイラストを描きながら自身の言葉と共にインタビュアーにその考えを伝えていました。
言葉にするよりも早くその造形が浮かんで手が動く。
そんなデザイナーは、今では絶滅危惧種となっていることでしょう。
カールをフォーカスした別のドキュメンタリー作品「 サイン・シャネル」でも、カールのデザイナーとしての圧倒的な才能を垣間観ることができます。
シャネルの服作りはチームで動きます。
まずは、カールが新作のデザインをスラスラとスケッチに起こし、それをドレス,ジャケットなど部門ごとに分かれた各クチュリエチームの責任者に渡します。
熟練のクチュリエ達はそのカールがデザインしたスケッチを見ただけで、もう感動を覚えています。
これはカールの描くデザインが素晴らしいというのももちろんありますが、カールの作りたい服、作ろうとしている服がどういうものかをクチュリエ達もそのデッサンを見ただけでそれを理解できるという知識と感性が備わっているということでもあります。
カールがデザインを起こし、それをクチュリエ達に見せた時にその場に瞬時に生まれる一体感。
自分はその一連の光景に震えました。
現在においてもシャネルが人気であり続けているのは、決して過去のブランド力のお陰ではないのです。
カールも素晴らしいデザイナーですが、シャネルには他の全てのメゾンと競わせてもトップクラスのクチュリエ達が働いています。
カールはシャネルよりもフェンディの方がそのブランドでのデザイナー歴は長いですが、カールにはシャネルのデザイナーの方がよりマッチしていたように思います。
結婚もせず最後の最後までファッションに生涯を捧げたカールの生き方は、まさにココ・シャネルの生き方そのものです。
60代も後半になって、当時革新的だった「エディ・スリマンがデザインしたディオール・オムの細身のスーツ」を着るために40kg以上もダイエットしたというエピソードも、カール自身の決して枯れることのないファッションへの好奇心の深さの現れであり、彼が愛され続けている理由のひとつでもあると思います。
自分は男ということもあって、最後までカール・ラガーフェルドがデザインした最新の洋服に袖を通すことはありませんでしたが、カールのデザインしたシャネルのコレクションを見ることは常に楽しみでした。
老舗のラグジュアリーブランドであっても短期間でそのデザイナーが目まぐるしく移り変わることも少なくなくなった昨今、シャネル, フェンディと当たり前のように毎シーズンのコレクションを自身の命が尽きる直前まで発表し続けたその生き様に、心からご冥福をお祈りしたいと思います。
Posted on 02.20.19
映画制作の発表を知ってから楽しみにしていたメゾン・マルタン・マルジェラ(あえてメゾン・マルジェラとは書きません)の伝記映画『We Margiela』を観てきました。
かつてのMaison Martin Margielaは、マルタンが離れ、さらにMaison Margielaとなってからは、デザイナーズブランドからラグジュアリーブランドへと移行するに連れ、全く別のブランドのように商業的になっていきましたが、この映画は、かつてのデザイナーズブランドであったマルタン・マルジェラの精神を受け継いだかのような地味で、真面目で、リアルで、アヴァンギャルドで、ストイックな内容でした。
音楽もエンドロールの生々しい演出まで、一切使用されていませんでしたが、本来、そういった演出や姿勢こそマルジェラが持つ稀有でアヴァンギャルドな精神だと思います。
この映画パンフレットも表紙は表裏共に、一切何もない真っ白でした。
映画の冒頭、真っ白の画面に「白はその人を映し出すスクリーンだ」というメッセージが表示されます。
マルジェラの持つ「匿名性」というスタイルにも白はマッチします。
マルジェラのタグももともとは何も書かれてない真っ白な生地だけでした。
「マルジェラを着ている」という象徴である“四つ打ちステッチ”があるなら裏面は何も書かれていない方がマルジェラらしいです。
四つ打ちステッチすら本来は必要ではないのかも知れません。
タイトルにもある“We”とは、マルタン自身極度のメディア嫌いで、自身のクリエイションに対してもなんの説明もせず、ショーの後にも姿を見せなかったことから、メゾンで働くスタッフ達がマルタンの考えを(推測して)代わりにメディアに伝える際などに“We”という第一人称が次第に使われるようになりました。
この映画でも残念ながらマルタン自身の顔を拝むことはできませんが、この映画に出演してインタビューに答えている当時のメゾンの関係者達全員が「マルジェラ」の表現者でもあるのだと思います。
ただし、メゾンの人達はそれぞれが「マルジェラ」の一部であっても、決して「マルタン」にはなり得ないし、彼の意図を完全に理解できる人も恐らくはいなかったのでしょう。
本編でマルタン本人の首から下が映った映像が流れますが、自分にはその動作がとても神秘的に見えました。
エンドロールでは、メゾン・マルタン・マルジェラの共同創設者であるジェニー・メイレンス(2017年に永眠)の病室の静かな音で、生々しく幕が閉じます。
インタビュー当時も既に体はかなり弱っていたものと思います。
作中に出てくる、アニー・リーボヴィッツが撮ったメゾンの集合写真は本当に素敵でした。
生粋のモード好き、マルタン・マルジェラをこよなく愛してる方、クリエイティヴが好きな方には、とてもオススメできる映画です。
マルジェラを題材にした映画ですが、ファッション映画というよりはアーティストのドキュメンタリー映画だと思います。
この監督(メンラ・ラウラ・メイール)の他の作品にも非常に興味が湧きました。
下の写真は、映画の制作が決定した際に、特設サイトから申し込んだら、映画の制作過程に合わせてレターを送ってもらえるというのがあったので、本当に来るかどうかもよくわからないけど金額も少額だったし面白そうだったので必死に英語表記のアドレスで申し込んで、実際に送られてきたものの一部です。
これは流れ的に#1もきっとあった筈ですが、現在行方不明です。
ご興味の湧いた方は、ぜひ映画館へ足を運んでみてください!
Posted on 02.12.19
普段、月曜日が休みで人混みが苦手な自分は、その月曜日が祝日の時は外出リスクの警戒レベルを3以上に引き上げているのですが、そんな僕にとってはデメリットの方が大半を占める月曜祝日のほぼ唯一の救いは、普段は休館日の美術館が開いているということです。
そして、昨日の建国記念日の祝日は、国を想う気持ちは一旦心の片隅に留め置いて、国立国際美術館で開催されているクリスチャン・ボルタンスキー展に行ってきました!
去年、豊島へ行ったのですが、そこでの一番の目的もボルタンスキーが手掛けた『心臓音のアーカイヴ』に行ってみたかったからでした。
今回の展覧会でも『心臓音のアーカイヴ』を模した展示もありましたが、やはりはるばる現地に行って本物のモニュメントを体験する方がより圧倒的な感覚がありました。
その時に、今後1ヶ月は無理でも最低1週間は食後のデザートを食べないという決死の覚悟で買った“黒い鏡”は、僕の宝物の一つで、大事にお店に飾っています。
今回の展覧会もボルタンスキーの世界観が十分に堪能できるもので、とても面白かったです!
撮影可能だった作品(たぶん)をいくつかご紹介します。
最近は、美術館で音声ガイドを利用する方もいらっしゃるかと思いますが、ボルタンスキーの今回の展示ではインスタレーション作品が多く、館内に響き渡る心臓音も良かったので、まず普通に入って五感で空間と作品を体感して、それを楽しんだ後に展示場の外でゆっくりとパンフレットなどを見ながら音声ガイドを聴く方がオススメだと思います!
ご興味の湧いた方は、ぜひ足を運んでみてください。
Posted on 12.29.18
今年も残すところあと僅かとなりました。
こんな年の瀬の忙しい時に、一美容師のしょうもない年間ベストをトップ3に絞って発表したいと思います。
1st.
Oneohtrix Point Never – Age Of
前作までのアルバムとの変わりようも衝撃でしたが、今作のようなポップ路線にもO.P.N.らしさが随所にあってアルバムとして良かったというのもありますが、このアルバムに関してはお客様が開催してくれたこのアルバム『Age of』の考察講義に参加できて、このアルバムについて深く考えることができたこともあって1位にしました。
それこそインターネットがまだ身近ではなかった’00年代前半くらいまでは、ひとつの気に入ったアルバムがあればCDが擦り切れるくらい聴き込むことも珍しくなかったですが、今のように様々なジャンルの音楽が毎日のように発表され、それらがストリーミングなどで手軽に聴くことができる時代になってからは、日頃の忙しさもあってなかなかひとつのアルバムを聴き込むということができていなかったですが、本作は講義に参加させてもらったことでダニエル・ロパティンに対する興味も格段に増しましたし、このアルバムのコンセプトも深く知れたことで、更に作品に向き合うことができました。
その感謝も込めてベストにしたいと思います。
気になる方はこちらをぜひ読んでみてください。
別の音楽好きのお客さんと2018年お気に入りのアルバムの話になった時に上記のような話をしたのですが、「この前の作品も年間ベストって言ってましたよね?」っていうなんとも恥ずかしいご指摘をいただいて、確かに2015年の『Garden Of Delete』が発売された時もそういう話をしてたような気がして、これはもう単なるO.P.N.ファンでしかないという話で、この前ネットの記事で近年のタワーレコードのお客様が「特定のアイドルやアーティストの熱狂的なファンか幅広く聴くコアな音楽好きにはっきりと分類されてきている」というのを見たのですが、それなら僕は間違いなく前者のカテゴリに分類されてしまう訳で、O.P.N.って書いた白いハチマキを巻いてライブに行く日もそう遠くないかも知れないです。
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2nd.
Joseph Shabason – Anne
トロントのサックス奏者Joseph Shabasonの作品。
最近のインディ・シーンのトレンドのひとつにジャズがあります。
そのニューヒーロー的存在のトップにはカマシ・ワシントンなどがいるんでしょうが、僕はこの作品が好きでした。
インディ・ミュージック界のトレンドはファッションのモードの世界へも飛び火するので、近いシーズンにモード界でもジャズをインスピレーションにしたトレンドが出てくると思います。
これはもう長井秀和以上に強く言っておきたい。
ジャズではこのアルバム以外にもSons of Kemetの新作もオススメ。
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3rd.
Holy Motors – Slow Sundown
今年のベスト新人は彼女達です。
エストニアのシューゲイザーバンド,Holy Motorsのデビューアルバム。
ジャケットが表してるように、美しくも冷たく、ダークで艶めかしい世界観が素晴らしいです。
来日したらぜひ観に行きたいです。
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年末の繁忙期に殴り書きのように書いたので、簡単なレビューでスミマセン。
それでは皆様、良いお年をお迎えください!
Posted on 10.26.18
先日、パリ・ファッションウィークが終了し、主要なブランドの2019年S/Sコレクションが出揃いました。
ここ最近は、バレンシアガやグッチなどのトップブランドでもウィメンズのファッションウィークでメンズウェアも一緒に発表するというスタイルが増えてきています。
今までコレクションに出るようなメンズの洋服は7月末くらいには見ることができたので、翌年のS/Sの立ち上げに向けて本当に欲しいものを入念に熟考できたのですが、9月末のコレクションだと立ち上げまでのタイムラグが少ないので、自分なんかは店頭に並ぶまでの期間もコレクション誌や画像を見ながらワクワクして待つのを楽しみにしてるので、「ちょっと早すぎぃ〜」とか思っちゃうのですが、これも少し前に流行った「See Now, Buy Now」まではいかなくともコレクションを見た消費者の「欲しい」という熱が冷め切らないように少しでもコレクション発表と実売の期間を詰めたいという意図もあるのでしょう。
他には、1つにまとめることでの(ブランド側、プレス/バイヤー側ともに)経費の削減、消費者が選ぶ基準にメンズ,ウィメンズの概念が無くなってきている、LGBTQへの配慮というのもあると思います。
前置きはそれくらいにして、まず今シーズンの最大の注目株はカリスマデザイナー, エディ・スリマンの就任したCÉLINE。
エディ好きはもちろん、前任であり素晴らしいクリエイションによって今のセリーヌの礎を築き上げたフィービー・ファイロの後任ということで今までのセリーヌファンからも別の意味で注目されたコレクションでしたが、蓋を開けてみると見事なまでに“Hedi being Hedi”なコレクションでした。
もう少しはセリーヌの要素も取り入れてくるのだろうと思ってて、そのハイブリットを期待していた自分とすればあまりにもサンローラン時代と同じ過ぎて、もちろんカッコイイのはカッコイイのですが、また別のスタイルも見てみたかったです。
そして、そのフィービーの“洗練されたエフォートレス”を求める層の避難先として台頭してきているのがジル・サンダーです。
「ディオール」などでキャリアを積んだルーシー・メイヤーと、「シュプリーム」などのストリート路線で活躍してきたルーク・メイヤーの夫婦がディレクションする服作りは、とても面白く、今っぽい要素も絶妙なさじ加減で加えられています。
そして、現在のモード界のストリート・ブームの震源にいるデムナ・ヴァザリアのバレンシアガは、遂にロゴ満載のストリート路線から次のステージを見据えた動きをしました。(嬉しい!)
どこか近未来的な新しいバランスのスタイルを提案していますが、かつてのバレンシアガはフューチャリスティックな要素が魅力のブランドでした。
デムナ自身もまた一歩先のステージに進んだのでしょう。
これから先がより一層楽しみになりました。
他にも、バーバリーに就任したリカルド・ティッシ、ダンサーを共演させたディオールのコレクションなど、注目のコレクションは色々ありましたが、それはまた機会があれば書きたいと思います。
長々と失礼しましたが、お読みいただいた方、ありがとうございました!
Posted on 10.10.18
Posted on 09.23.18
今回は、OPN好き, クリストファー・ノーランやキューブリックなどの難解さを秘めたSF映画やテクノロジー好き, 宗教などの人間そのものの生態に興味があるという方にもオススメなかなりニッチなイベントのご紹介です!
今年の6月に発売されたOneohtrix Point Neverの新作『Age Of』について深く掘り下げるトークショー。
語り手は、個性派揃いのV:oltaのお客様の中でもこういった分野に関しては間違いなくナンバーワンに精通してると断言できる、関西インディシーンではお馴染みの古川さん。
この前、ご来店いただいた時に、トークの内容をちょっとだけ教えていただいたのですが、古川さんの考察というよりはダニエル・ロパティン(O.P.N.)自身の思考や表現に基づいた作品解説をしてくれるみたいです。
イベントは9月29日(土)at. ペフ(西天満)
参加料はname your price(投げ銭)とのことです。
下の映像は、古川さんも興味を掻き立てられたというAge Of のコンセプトを表した映像作品です。
ご興味のある方は、ぜひイベントに参加してみてください!