Posted on 11.05.17

gap PRESSの最新号は、ミラノ/ニューヨークの2018 S/Sコレクションです。

 

51KGhBnuY7L._SX373_BO1,204,203,200_

 

 

 

表紙はPRADAのコレクションから。

近年のミラノはPRADAとGUCCIが絶対王者として君臨しています。

 

15年コレクションからGUCCIのアレッサンドロ・ミケーレがシーンに彗星の如く登場するまでは、ミラノからはなかなか新しいトレンドが産まれていませんでしたが、近年はデザイナーを刷新するブランドも増えてきて、また新たな風が吹こうとしています。

 

ミラノで今面白そうだなと思うのは、今シーズンからジルサンダーのデザイナーに就任したルーシー・メイヤーとルーク・メイヤー夫妻。

 

 

luke-and-lucie-meier

 

 

奥さんのルーシー・メイヤーは、ラフ・シモンズが退任したディオールでマリア・グラツィア・キウイ就任までの間、セルジュ・リュフィウーと共にデザインチームを率いていた人物です。

 

わかりやすい派手さはないですが、ミニマルな中にも職人の手仕事の美しさが伝わるようなデザインは、ジル・サンダー本人やラフ・シモンズほどストイックなものではないにしてもブランドの本質に近く、そこに夫であるルーク・メイヤーのメンズブランドで培った細部にもこだわりのある服作りが加われば、近年のヴァレンティノのマリア・グラツィア・キウイとピエールパオロ・ピッチョーリのような相乗効果を生み出せるかも知れません。

 

KIM_0039

 

 

KIM_0095

 

 

KIM_0131

 

 

 

ジル・サンダーやラフのデザインに比べて、シンプルな中にも甘さを感じるデザインは、前任のロドルフォ・パリアルンガよりも遥かにジル・サンダーらしさを守りつつも顧客を広げることに成功できるかも知れません。

 

 

続きましてニューヨーク・コレクション。

プロエンザ・スクーラーやアルチュザラ、トム・ブラウンなどの主力ブランドがNYを離れ、会場ではモデルも観客もインスタグラマーというNYコレクション自体の格式にも危機感を覚える今シーズンですが心配御無用、今のニューヨークにはラフ・シモンズがいます。

 

ラフによる新生CALVIN KLEINのセカンドコレクション。

 

_KLE0023

 

 

_KLE0215

 

 

_KLE0253

 

 

_KLE0335

 

 

_KLE0941

 

 

_KLE1002

 

 

 

あのカルバン・クラインがここまでオシャレになるなんて…

ファースト・コレクションも、ラフ・シモンズの素晴らしさを改めて噛み締めましたが、よりストリート色も感じるこのコレクションで世界のファッションコンシャスの心を本格的に掴みそうな感じがします。

 

今、バレンシアガ買ってる人も、カルバン・クラインの方がニッチだしアングラだしまだ値段もマシなので、ぜひチェックしてみてほしいです。

 

という感じのコレクション雑感でした。