年度代表盤2020

2020.12.25.

Posted on 12.25.20

今年も、もうすぐ1年が終わります。

今年はコロナのこともあって忘れられない一年になりそうです。

 

多くの音楽メディアや音楽好きのリスナーは、年末になると年間ベストアルバムを発表していますが、僕も毎年『年度代表盤』と題して、一応、個人の年間ベストを紹介させていただいてます。

 

「年度代表盤」は、もちろん日本中央競馬会が発表するその年の競走馬の頂点を決める権威ある賞「年度代表馬」からとっています。

 

音楽は好きですが、年末はいつも仕事に追われてて、半ばやっつけでやってたのを反省して、今年は例年よりは少しだけ真面目に取り組みました。

今の競馬会と同様、個人的には今年は女性アーティストの活躍が印象に残りました。

 

 

よろしければ見ていって、聴いていって、(レコード店で)買っていってください!

 

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【Best Album of the Year】

Kelly Lee Owens - Inner Song

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Kelly Lee Owensは1st.もレコード買ったのですが、今作はさらに素晴らしかったです。

彼女自身、デビュー作に次ぐ今作を創り上げるのが相当困難だったと語っています。

大きなプレッシャーを感じず、ただひたすらに自身の夢や希望を詰め込む1stと違って、世間の注目が増す中での2nd.というのは、アーティストにとって真価の問われるところなのだと思います。

そして、彼女はその難しい2nd.で、世間が期待しているハードルの高さよりも遥かに上を越える作品を完成させました。

 

 


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2nd.

Haim – Women In Music Pt. III

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今年は女性アーティストの1.2フィニッシュです。

Haimは、もともとライブが凄いと評判でしたが、今作で遂にコーチェラとかでも堂々とヘッドライナーを張れるくらいの格になったのではないかと思います。

アートワークの撮影は、素晴らしき映画監督のポール・トーマス・アンダーソン。

 

 

 

 

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3rd.

Oneohtrix Point Never - Magic Oneohtrix Point Never

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O.P.N.の新作が出る年は、ほぼ毎回年間ベストに挙げてたくらいロパティン好きの僕ですが、今年はその気持ちをグッと堪えて3位に。

オジュウチョウサンも負けたことだし。

でもやっぱり O.P.N.は好きなんです。

今作は、O.P.N.の原点への振り返りであり、現時点までの集大成的な作品になっています。

嫌いなわけがない。

 

 

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4th.

HMLTD – West of Eden

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過去に素晴らしい歴史を築いてきたUKロックシーンですが、近年はエレクロトニックやラップなどに勢力を奪われ、バンドは下火となっていました。

ですが、最近はまたロンドンを中心に面白いバンドが次から次に出てきて活気づいてきています。

かのインディ・ロック好きデザイナー,エディ・スリマンもサンローラン時代はわざわざのデザインチームの拠点まで移すほど愛していたL.A.を離れ、現在のCELINEではロンドンを拠点に活動しています。

エディも現在のロンドンのバンドや音楽シーンに新しい魅力を感じているのだと思います。

サウス・ロンドンを拠点とする、このHMLTDもそのロンドンの音楽シーンに新たな風を吹かせているバンドの一組です。

バンド再興の願いも込めて。

 

 

 

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5th.

SAULT – Untitled(Black Is)

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同じくロンドンの3人組。

SAULTは、本作以外にも同名のアルバムをもう一枚リリースしています。(そちらのサブタイトルは“Rise”)

力強い拳のアートワークの本作「ブラック・イズ」は、今年世界に広がりをみせたブラック・ライヴズ・マター運動に呼応したものになっています。

今年はコロナばかりが注目されますが、自分達は他に起こっている物事にも目を向けないといけません。

SAULTは、自身の情報をあまり明かしておらず、謎多きアーティストです。

ローファイ・アフロ・ファンク~ディスコっぽいダンス・ミュージックまで、SAULTの作品は本作以外もとても好きなものばかりです。

 

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6th.

Eartheater – Phoenix: Flames Are Dew Upon My Skin

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本作は、有名な“ケツ噴射アルバム”として後世に名を残すでしょう。

Eartheaterは、前作もとても良かったんですが、今作も素晴らしかったです。

ギター、ピアノ、ハープ、ストリングスといったアコースティック・サウンドと妖艶なエレクトロニクスとの絶妙のハイブリット。

もうちょっと上に順位付けても良かったかなと思いつつも、もうそれもめんどくさくなってきてて、ここで許してちょんまげとなってる今現在であります。

 

 

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7th.

Yves Tumor - Heaven To A Tortured Mind

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前作で完全にメインストリームに躍り出たYves Tumorですが、今作も素晴らしかったです。

Flying Lotus然り、L.A.はこういうタイプの素晴らしいアーティストを定期的に排出しているイメージです。

Yves Tumorは、WARPの新世代の看板となっていくアーティストだと思います。もう既になっているのかも知れません。

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8th.

Crack Cloud – Pain Olympics

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Crack Cloudもエディお気に入りのバンドですが、こちらはロンドンではなく、カナダのバンクーバーを拠点とするポスト・パンク集団。

本作がフルアルバムとしてのデビュー作となります。

メンバーは7名のコアメンバーを中心に、総勢なんと40人(くらい)!

彼らは、依存症の回復プログラムで出会ったらしいです。

これもまた新時代のバンドの形で、面白いなと思います。

 

カッコイイ音出してます。

 

 

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9th.

Helado Negro – This Is How You Smile

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今から10年くらい前、アフリカ系の血を引くToro Y Moiが出てきて人気アーティストの一人になりましたが、今年はこのエクアドルの血を受け継ぐアーティスト,HELADO NEGROの新作が素晴らしかったです。

ローファイと言うには、あまりにも心地の良い力の抜け加減。

異国の血×U.S.インディの配合は、鉄板のインブリードだと思います。

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10th.

Perfume Genius - Set My Heart On Fire Immediately

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Perfume Geniusはデビューの頃から知ってて、新作が出たらチェックするけど、今までは正直年間ベストを考える時に候補に上がるほど特段好きな訳ではなかったのですが、そういう意味でも今作は一番驚かされた作品でした。

素晴らしいです。

Perfume Geniusこと、マイク・ハドレアスは自身がゲイであると公表していますが、トランスジェンダーのANOHNIや「男でもなく女でもない、ストレートでもゲイでもない」と語るMoses Sumney(今年の年間ベストに加えようか迷いました)など、性的少数者の社会的地位が守られるようになってきたから彼ら彼女ら(もしくはどちらでもない方達)の活躍も場もさらに広がってきたのだと思います。

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10位まで書くだけでも、10km走った時以上に体力消耗しました。

来年はきっとここまで真面目にやらないと思います。

誰か褒めてください。

それか褒めなくていいので、帰り際にシャンプーとか買っていってください!

 

 

今年もたくさんの良い音楽に出会えたことに感謝いたします!