Posted on 12.14.21

フランカ・ソッツァーニが亡くなって5年が経ち、フランカを失った最近のイタリアンヴォーグが少し不甲斐ないので、86年にフランカが作った書籍『A Noir』を購入しました。

 

 

 

各国ヴォーグ誌における歴代の錚々たる編集長たちの中でも、個人的にはフランカ・ソッツァーニが頭ひとつ抜けて好きでした。

 

本誌もその存在を知ってからずっと探してたのですが、なかなか見つけられなかったり価格が高騰してたりでずっと買えずにいたのですが、最近ようやく手に入れることができました。

 

“A Noir”のタイトル通り、カラーは一切使われず、モノクロで表現された書籍です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

モード誌のエディターという職業は、大前提として読者に共感されるような誌面を作って一定の売り上げは確保しなければならないという使命があるので、一般的には“デザイナー気質”な人よりも“スタイリスト気質”な人の方が向いてる職業であるし実際にそういうタイプの人が多く働いていると思いますが、そんなエディターの中でフランカほどデザイナー的な感覚を持った人物はそうそういないと思います。

 

フランカが手掛けた本誌は、オシャレ好きな人からしても“アクが強く”感じるような写真もたくさん掲載されています。

そして、そういうものほど面白いです。

 

おそらくヴォーグの編集長で最も有名なアナ・ウィンターは黒が嫌いなことでも有名ですが、(ファッションエディターなのに)一冊丸ごと黒で統一してくるフランカ・ソッツァーニのそのセンスにただただ脱帽します。

 

なかなか見ることのできない本だと思いますので、ご興味のある方は待ち時間などに遠慮なくご覧になってみてください。