rei kawakubo book
2012.12.23.
Posted on 12.23.12
ロンドンのカルチャーファッション誌「i-D」編集によるファッションデザイナーモノグラフシリーズよりコム・デ・ギャルソンの川久保玲さんの本を入荷しました!
(本書とは別に「ヨウジ・ヤマモト」と「ヴィヴィアン・ウエストウッド」も同時に発売されました)
既成の概念を壊しながら想像もつかないような方法でアートとファッションの完璧な融合を図り、その境界線を動かし続ける川久保玲。
その複雑でコンセプチュアルな世界を掘り下げます。
先日、セレクトショップのオーナーをされているお客様に「コム・デ・ギャルソンやヨウジ・ヤマモトがなぜ世界で通用したのか?」というお話を聞かせていただいたのですが、内容が大変面白かったので川久保さんつながりでついでにちょっと紹介させていただきます。
日本という国は元来、着物を着て草履や下駄を履いていた訳ですが、着物というのは「着るもの」ですが、着ない時は部屋にタペストリーのように美しく「飾る」ものでもあるので、日本の着物は“平面的な発想”なのに対して、海外では日本人が洋服を着だすよりはるか前から洋服を着てた訳で(当たり前ですが)、洋服というのは着た時のバランスを考えて作られる(着せた状態で合わせる)ので“立体的な発想”らしいです。
下駄や草履も“平面なソール”がベースです。海外の靴は、カルペディエム(現ma+)に代表されるようにソールも曲線的な作りのものが多いです。
3次元の発想でモードを競い合ってる舞台で、“着物のスピリット”を持った日本人的な発想のデザインは、今までのモード界にはなかった斬新な発想で、簡単に真似のできるものではなかったのです。
(もちろん川久保さんやヨウジさんのクリエーション力ありきですが)
“ガラパゴス”な進化ですね。
マンガやアニメといい、日本人は2次元での表現力に長けてるのかも知れないですね。
ちなみに自分は、自分の美容師としてのクリエーション力において、『簡単にマネのできるようなもの』ではないものを提供している自信があります。しかし、それと同時に現時点が『完璧な理想形』とは程遠いとも思っております。
だからクリエイティヴって面白いんだと思います。