ANNETTE
2022.04.05.
Posted on 04.05.22
先週の日曜日の夜は、レオス・カラックス監督の新作『ANNTTE』を観てきました。
ダイナソーJr.の『FREAK SCENE』を観に行った時とは打って変わって、朝からスタッフ全員ジャック・バウワー並にフル稼働しないといけないような忙しいサロンワークを終えてから行ったので、眠たくなってしまわないか不安でした。
というのも、僕はエモーショナルな感性が鈍感なこともあってかミュージカル映画というものが元来あまり得意ではないのです。
本作はカラックスの久々の新作ということで映画館に行きましたが、不安要素は他にもあって、箇条書きにすると、
1.ミュージカル映画であるということ
2.カラックスなのに英語作品であるということ
3.出演している俳優も超有名であるということ
特に、1と3のハイブリットは、俳優がオペラ歌手やソプラノ歌手とかじゃない限り、欧米食材のみで作った本格和食くらい興味が湧かないです。
そして、その不安は見事に的中して、自分にはちょっと合わないなと思った作品でした。
アダム・ドライバー演ずるコメディアンのステージ、全然面白くないし。
ライブでバンドのヴォーカルが合間に入れるMCレベルのジョークを、ただただ乾いた表情で観ていました。
バイクや車の後部座席のシーンなど、随所にカラックスらしさは健在でしたが、ジャームッシュの『デッド・ドント・ダイ』に続き、個人的にはちょっと方向性にガッカリ感を感じてしまいました。
今回は心斎橋パルコの上に入ってるシアタス心斎橋で観たのですが、僕は今のパルコが心斎橋に再オープンした時にあまりのミーハーオシャレ具合に“おもんなパルコ”と自分の中で命名したのですが、この日の夜もパルコに入ったらイケイケMCのマイクサウンドとダサいイケイケ音楽が爆音で流れていました。
時刻は20:30を回ってたので、アパレルのテナントは既に閉まってたのですが、おもんなパルコでは毎夜閉店後こんな沢尻みたいなことになってるのかと、畏怖の念を抱きつつ足早にエレベーターへと向かいました。
自分がこの先、幸運にも石油を掘り当てた暁には、正式に心斎橋パルコの命名権を取得して『マジおもんなパルコ』に改名したいと思います。
おもんなパルコでおもんなテネットを観ることになるとは、夢にも思いませんでした。
(あくまで個人的な感想です。しつこくてスミマセン)
シアタス心斎橋は、シートの座り心地も良く、隣のシートとの視界が遮られているなどプライベート性もあってとても良かったです。
エンドロールの演出に従って、このテネットのガッカリ感を数少ない友達(というかお店に来てくださる映画好きのお客様)に伝えようと思います。