Posted on 07.28.21

先日のお休みは、酷暑の中、自転車に乗って久々に梅田に行きました。

目的は、シネリーブルで上映されている映画『最後にして最初の人類』を観る為です。

 

 

 

本作は、2018年に惜しくもこの世を去ったアイスランドの音楽家,ヨハン・ヨハンソンが監督したSF作品です。

 

旧ユーゴスラビアの戦争記念碑群のモノクロ映像とヨハンソンの美しい音楽。

そして、20億年先の未来の人類からのメッセージとしてのナレーションは、ティルダ・スウィントンによるもの。

 

『ラ・ジュテ』のテイストに少し似ているように感じました。

終始モノクロの映像に、ワンシーンだけカラーに変わるのですが、その瞬間は『貞子』観た時よりも怖かったです。。

 

ヒューマントラストシネマ渋谷では、カスタムスピーカー“odessa(オデッサ)”での音響にこだわった贅沢な上映をしているらしく、それを観た人の感想は「ティルダのナレーションが聞き取れないくらいの迫力」とのことでしたが、シネリーブル梅田の上映ではティルダの声は透き通ったように鮮明に聞き取れました。。

 

ですが、関西でこういう類の映画を上映してくれる映画館は本当に限られているので(好んで観る人の数も限られているのですが)、上映してくれたことに感謝しています。

(シネリーブル梅田でも時間帯によってはodessaで観られるみたいです)

 

個人的にはスポメニックにも、ヨハン・ヨハンソンの音楽にも高い関心を持っており、なんならティルダ・スウィントンも好きな女優でもあるのですが、途中、瞼が死ぬほど重たく感じる瞬間が70分の映画で13回くらいありました。

だからと言って、つまらない訳ではなく、むしろ逆にとても良かったです。

こんなに面白いのにこんなに眠くなる映画は、タルコフスキーの『惑星ソラリス』を観て以来です(ソラリスの方がレベルは遥かに高いですが)。

 

“オデッサ”とまでは言わなくても、欲をいえばシネコンのIMAXくらいのレベルで観たかったです。

 

素晴らしい作品でした。

ヨハン・ヨハンソンへ追悼の意を込めて。