Posted on 06.11.24

昨日のお休みは引き続きニナ・メンケス特集ということで再びテアトル梅田へ、『クイーン・オブ・ダイヤモンド』を観てきました。

 

 

画像の左側はチラシで、右側がパンフレットですが、どちらも『クイーン・オブ・ダイヤモンド』の劇中のショットを切り取ったものです。

両方バチバチにカッコイイ!

 

特に右側のヤシの木が燃える様子を延々長回しで写すショットは圧巻でした。

(今の時代ならこのシーンを撮影すること自体に問題提起されそうな感じもしますし、ちょっぴりヤシの木が可哀想にも思いましたが)

 

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今作の主人公は『マグダレーナ・ヴィラガ』に引き続き、監督ニナ・メンケスの妹であるティンカが務めています。

主人公フィルダウスは、昼間は老人の介護をし、夜はラスベガスのカジノでカードを配っています。

 

派手なネオンライトで装飾された欲望に溢れるカジノのブラックジャックディーラーを、無機質で退廃的にただ延々と映し出すところは『ジャンヌ・ディエルマン』からの系譜のように思えました。

 

時系列も無茶苦茶、狂気の長回しの連続、反復する倦怠感…

 

ニナ・メンケスのカッティングエッジな映像と退廃性は、ドイツの映画監督,ウルリケ・オッティンガーの『アル中女の肖像』にも似ているなと感じました。

 

(コアな)映画好きの方は、観ておくべき作品だと思いますので、ご興味のある方はぜひテアトル梅田へ足を運んでください!