Posted on 09.14.24

お客様がまた素敵なポストカードを送ってくださいました!

 

 

 

こちらのお客様は以前もご自身で描かれた絵をプリントしたポストカードを送ってくださってましたが、今回はまた新しい作品でポストカードを作られたそうです。

今回も、どの作品もとても素敵です!

僕個人的には真ん中の列の左側の2枚が特に好きです。

 

 

ポストカードを送ってくださったお客様は歯科医院を経営されており、これらのポストカードは患者さんの検診案内などの際に使用されるそうです。

時代と共に何でもデジタル化,簡素化されていく中で、こういう手の込んだ温かみを感じるサービスというのは、受けた人の心を豊かするものだと思います。

僕もお客様に喜んでもらえることをもっと考えないといけません。

 

 

こちらのお客様は絵画教室にも通っておられたとおっしゃっていましたし、きっと随分長い間、絵を描くことを続けていられるのだと思います。

「自分が描きたいものが思い浮かんだら描いているのだ」と教えていただきました。

そこにひとつの変わらない考え方やスタイルがあるからこそ、描く絵は描くほどに完成度が上がり洗練されていくのだろうと思います。

 

 

.

先日、パリなどヨーロッパのファッションの中心地にもよく仕事で行かれててファッション業界で長年お仕事をされているお客様とお話ししていたのですが、フランスなどのヨーロッパ人と日本人のファッションの大きな違いは自身のスタイルというものが固まっている人の比率だという考察を教えていただきました。

 

ヨーロッパ人の多くはトレンドのファッションがあったとしてもそれが自分のスタイルに合うかどうかをまず見極めます。そのトレンドを取り入れたとしてもスタイリングを全てコピーするのではなく、それぞれが自分自身でその合わせ方を考えるので誰もが同じようなスタイリングになることはありません。

 

そうやって取捨選択をしつつ長い時間をかけて自身のスタイルを確立していくことで、何気なく合わせた服でも洗練されたバランスになっていきます。

ヨーロッパの人の多くは、ファッションだけでなく全ての物事に対してそういう姿勢を持っているのだろうと思います。

 

対して日本人は巷の流行には敏感ですが、目まぐるしく移り変わるトレンドに合わせて服装もコロコロ変わる人が多いので、ひとつのスタイルが自分自身の中で洗練されていく前に次の流行に気持ちが移っていくからセンスが磨かれにくいとおっしゃっていました。

 

なるほど確かに、と思いました。

 

周りにセンスの磨かれた人が増えていければ自然と全体のレベルも底上げされていきますが、逆に皆がSNSなどの情報からただ流行をそのまま取り入れるような思考になってしまったら、それが本当にオシャレでカッコイイものなのか自分にとって似合うのかどうかを疑うことすらしなくなると思います。

まさに今の日本の全体像は残念ながらそんな感じかも知れません。

 

今の時代は、皆が関心を持っているものや売れているものが全てデータで出るので、作り手側もカスタマーのセンスに合わせたものを提供しようとして、その結果店頭には同じような洋服ばかりが並び、美容サイトのヘアカタログなんかも同じような髪型ばかりが上位を占めます。

その洋服や髪型そのものがダサいのではなく、それらがコピペのように蔓延していく今の日本のカルチャーがちょっとダサいなと思ってしまいます。

少し昔までは韓国では日本のファッションやカルチャーから影響を受けていたくらい日本もカッティングエッジな発信をしていた時代もありましたが、今では韓国で生まれたカルチャーを日本人が真似することが大半でその立場が逆転してしまいました。

 

.

仕事にしても趣味にしても、確固たる信念を持って努力して取り組み続けていると、それはいつかその人にしか醸し出せない無形の魅力として現れてきます。

センスとは先天性のものではなく、知識を得たり努力することで身に付くものだと思います。

僕自身は努力がまだまだ足りないので、自分自身のスタイルも作り出すヘアスタイルも、ずっと同じ方向を向いていてもまだまだ満足できる領域には届いておらず、もっと磨かないといけないと感じているのですが…

それでも、僕自身は美容師という仕事を通じて、お客様と共にお互いに磨き磨かれ、そうやって少しずつ成熟していきながら歳を重ねていきたいと思っています。

届いたポストカードに描かれている作品を見て、僕ももっと頑張ろうと背中を押してもらえました。

 

 

こちらのお客様をはじめ、日頃からたくさんのお客様に応援していただいてお店や美容師ができている自分は幸せ者だと思っております。

みなさま、いつもありがとうございます!