Real Clothes(リアル・クローズ)— 「現実性のある服」のこと。

ファッションショーやコレクションで見られるような奇抜なデザインではなく、金銭的に購買可能な価格帯にあるファッション性の高い服のことを指す。

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モノ作りにおいて、工業製品にインダストリアルデザインがあるように、ライフワークにおいて人々はデザイン性やユーザビリティーに価値を見出す時代となっています。

都市におけるファッションのトレンドにしても、今、必要とされているのはファストファッションに代表されるような、デザイン性の高い服を、リーズナブルに幅広い商品展開で提供するということ。

では、ハイブランドのメゾンはこのトレンドにどのように対応するのか?

時代に左右されず、価値を下げないことでブランドの歴史を守るというのも、もっともな意見でしょう。

ハイブランドには、相応の価値やステータスがそこにあるのです。

しかし一方で、ファッションとは時代によって柔軟に変化するものだとも思うのです。

そんな中、カジュアルラインやインナーラインを発表してストリートとの距離感を縮めるというブランドもあり、多くの場合そういったものが主に20~30代のファッショニスタにとっての“リアルクローズ”となっているのではないでしょうか。
(もちろん、オートクチュールやプレタポルテのコレクションラインはファッション界における最高峰で、これらが有りきで“リアルクローズ”が存在するのですが)

「リック・オウエンス」における“DRKSHDW”(ダークシャドウ)や「アレキサンダー・ワン」における“T by alexander wang”

「ダミール・ドーマ」によるオーガニック・コットンを使用したライン “sirent”(サイレント)がそうであるように。

ハイブランドには憧れるけど、なかなか手が届かない。でも、他と同じでは満足できない、自分のファッションに『こだわり』を持ちたい。

そんな人達の欲望を満たしてくれる存在。

上記のようなブランドは、それでも他の既製服と比べると割高感はある。しかし、そのデザイン性に金額以上の価値を感じるから魅力がある。

ヘアスタイルにおいても同じように、値段以上の価値を『デザイン性』に見つけて欲しいなと思うのです。

そして、V:oltaはヘアサロンにおける、そんな身近な頼れる存在でありたいなと思っております!

ファッションやヘアスタイルにおける着こなしや洗練とは、奇抜さではなく、どれだけ自然に『違い』を出すことができるかではないでしょうか。

真のクリエイティヴとは、常に新しい形を創造するといった類いのものではなく、今、存在するものの中から組み合わせてまったく新しいものを創りあげるということではないかな、と思うのです。

V:oltaの目指すデザインとは、つまりはそういったところなのです。

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そんなことを考えながらも、いくら売れようがネームヴァリューによる価格の変動が少ないCDというものはいいものだなと、アンダーワールドの新譜を聴きながら思うのです…

Underworld – Moon in Water