Posted on 05.03.16

元Ezra Furman & The Harpoonsのフロントマン,Ezra Furman(エズラ・ファーマン)による新作『Perpetual Motion People』

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先日ご紹介させていただいたAndy Stottの新作にも“New Romantic”というタイトルの曲がありましたが、今、ミュージックシーンの最先端では「ロマンチック」というものがひとつのキーワードになっているように思います。

前者はミニマル・ダブ・テクノで、後者はインディ・ロックと全然ジャンルが違いますが、このアルバムもまた然り。

そして、それらは奇しくも自分たちリスナーもタイムリーに求めてるものだったりするのです。

 

もう一つ不思議なことは、音楽シーンのトレンドとファッションシーンのトレンドは自然とリンクしてくるということで、少し前なら西海岸のバーガー・レコードなどのインディなグランジミュージックが流行しましたが、時をほぼ同じくして(厳密には音楽のほうが少し早い)グランジファッションのリヴァイバルがモード界にも広がりました。このトレンドの背景に関して言えば、エディ・スリマンというインディ・ロックに精通した人物のファッション界への復帰もかなり大きかったわけですが…

 

今のモード界のトレンドを創り上げているGucciのアレッサンドロ・ミケーレやPradaのミウッチャ・プラダ、Valentinoのマリア・グラツィア・キウリ&ピエールパオロ・ピッチョーリなどは、今まさにロマンチックなコレクションを披露しています。(更に細かく言うとグッチとプラダはロマンチックで、ヴァレンティノのものはロマンティックだと思っています)

しかもこれらのブランドには、胸にカタカナで“ロマンチック”と書いたのスウェットで「クールでしょ?」なんて言うごまかしでは通用しない果てしなく大きな責任と使命があります。

 

なんてな文章はどちらかというとAndy Stottの新作のレビューの時に書くべきだったことで、このアルバムはそんな堅苦しい話は関係ないくらいにポップですが、その中にも「ロマンチック」なフレーバーが確かに感じることができます。

 

ロック少年たちよ、ロマンチックであれ。