シャンタル・アケルマンで夕食を
2022.06.10.
Posted on 06.10.22
【ブライアン・イーノで昼食を】の記事の続き
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京都を後にして大阪に帰ってきた僕は、再びテアトル梅田へ。
お目当ての映画は、シャンタル・アケルマン監督の『私、あなた、彼、彼女』です。
ちょうどこの日はアケルマンの誕生日(今はもう亡くなっていますが)でもありました。
そんな日に、アケルマンの映画をしかも映画館で観れるなんて、なんかちょっと嬉しい気持ちになります。
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本作は撮影時24歳だったアケルマンによるセルフポートレイト作。
後の『ジャンヌ・ディエルマン』へと繋がる、ある種アケルマンの原点とも言えるものがありました。
むしろ、本作の方が孤独感や閉塞感, そして本能や生命力といったソバージュな感性が強烈に伝わってきました。
荒く禍々しいモノクロ映像は、風で消えかけそうになっている魂の蝋燭のように、時折画面が闇に支配されてしまうそうになるくらい危なかしく感じる時もありましたが、その後にそこに映し出される長回しは、観客を挑発し、その場を支配するかのようなものでした。
僕は本作を観るまで、アケルマン監督の作品は『ジャンヌ・ディエルマン』しか観たことがなかったのですが(アケルマン作品を観たことがある方でも大体の方が今回の映画祭までは同様だと思いますが)、その才能が凄すぎて今回のアケルマン映画祭は一番楽しみにしており、前売り券もしこたま購入していました。
そして、やはりアケルマンは凄い監督だと本作を観て再認識しました。
今回の映画祭で観てない作品は全部観てやろうと思っているので、ここ3週間ばかりは家事と育児を(場合によっては一部仕事も)完全に放棄した休日のスケジューリングとなっているのですが、先日映画事情にもお詳しいお客様から「アケルマンとリヴェットはテアトル梅田で見逃しても後にシネヌーヴォでも上映される」との情報をいただいたので(いつも知識量と情報収集力がエグい)、僕も途中で力尽きたら無理せずにシネヌーヴォでの上映を待とうと思います。
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長々と書かせていただきましたが、なんとか無事に事前に予定してた全てのタスクを完了することができました。
この日はインプットする量が膨大過ぎて、頭の中がパンパンになりましたが、大変充実した一日でもありました。
またインプットしたものを日頃のサロンワークに活かせるように、しっかりと復習して理解を深めたいと思います。
これでもだいぶ端折って書いてるつもりなので、またご興味を持っていただいた方は、ご来店時にお話ししましょう!
長文読んでいただき、ありがとうございました。