今月の絵画

2026.02.18.

Posted on 02.18.26

いつも絵画を持ってきてくださるお客様が、また新しい作品を持ってきてくださいました。

 

 

まるで宇宙から地球を見たような壮大な青の背景に、白で描かれた飛行機とUFOが綺麗に浮きあがっています。

フレームも白で合わせているのが美しいです。

 

寒い冬がそろそろ終わりを迎え、春が近づいてくると何歳になってもワクワクします。

暖かくなったら何処かに行きたい、新しいことにチャレンジしたい、みたいな気持ちになってきます。

 

これを描かれたお客様も実際どこか旅行へ行きたいという気持ちになってこの作品を描かれたそうです。

そのワクワクした気持ちが、描かれたUFOに現れているように感じます。

 

こちらの作品は、真ん中に白で描かれた存在感のある飛行機もチャーミングに添えられたUFOも美しくて素敵ですが、個人的にはバックに広がる見るたびにその表情を変えそうな青や緑の色彩が本当に好きで素晴らしいと思います。

 

当店にご来店の際は、ぜひこちらの絵画も近くでご覧になってみてください。

ブゴニア

2026.02.18.

Posted on 02.18.26

先日のお休みは、ヨラゴス・ランティモス監督の新作『ブゴニア』を観てきました。

 

 

こちらは、2003年の韓国映画「地球を守れ!」のリメイク作品。

 

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あらすじ

世界的に知られた製薬会社のカリスマ経営者ミシェルが、何者かに誘拐される。犯人は、ミシェルが地球を侵略する宇宙人だと固く信じる陰謀論者のテディと、彼を慕う従弟のドン。2人は彼女を自宅の地下室に監禁し、地球から手を引くよう要求してくる。ミシェルは彼らの馬鹿げた要望を一蹴し、なんとか言いくるめようとするが、互いに一歩も引かない駆け引きは二転三転する。やがてテディの隠された過去が明らかになることで、荒唐無稽な誘拐劇は予想外の方向へと転じていく。

 

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ランティモスの作品は皆勤賞をもらえるくらい映画館に観に行っている僕ですが、本作は良い意味でも悪い意味でもランティモス作品にしては観やすい作品でした。

 

相変わらずクセの強さはありますが、映画好きの心も商業的成功も両方掴んでいるポール・トーマス・アンダーソンやクリストファー・ノーランみたいなポジションを狙っているのかなと少し感じました。

そういうことのできる監督の作品は大概面白いし本作も実際とても面白かったですが、2回に1回はもっとヘンテコでジメジメした作品を作ってくれることも期待しています。

 

でも、エンタメ作品をこれだけクセ強で作って多くの客を呼べる監督も希少だと思うので、ぜひいつかクセ強映画でアカデミー作品賞獲ってほしいです。

 

ラストのスライド映像がとても面白かったので、あそこで3カットくらい爆笑できるやつも入れてほしかったと欲が出てしまいました。

あと、エマ・ストーンの変なダンスもまた見たかったです。

 

ご興味のある方は、ぜひ映画館へ足を運んでみてください!

 

autechre night

2026.02.06.

Posted on 02.06.26

昨日は仕事終わりに難波のYogibo META VALLEYへ向かい、イギリスのテクノユニット,autechreのライブを観に行ってきました。

 

 

オウテカは、僕がまだ淡路島に住んでて学生だった頃、タワレコのテクノコーナーにWARP RECORDを特集している試聴機があって、そこで聴いて「なんじゃこら」と衝撃を受けた記憶があります。

当時はインターネットもまだ普及していなかったし、情報も田舎では音楽雑誌を買って隅から隅まで読むくらいしか手段がなかったので、初めて聴いた時は都会に住んでいる人達はこんな訳のわからない音楽を聴いてお酒を飲んでタバコを燻らせている奴が一杯いるのかと考えるとゾッとしました。

とは思いつつ勉強がてらにオウテカのCDも買って帰って家で繰り返し聴いてると、どんどんハマっていくのだから不思議です。

それからは、オウテカが新作を出すたびには楽しみにチェックしていたのですが、ライブで観るのは今回が初めてだったので、とても楽しみにしていました。が、半分くらい不安な気持ちでもありました…

 

というのも、オウテカのライブはピッチブラックと言って、演奏中会場内は終始真っ暗になって撮影はもちろん禁止、スマホの画面を照らすライトすら極力控えさせられるという演出で、閉所&暗所恐怖症を持つ僕はめちゃくちゃ観たいけどめちゃくちゃ不安という心理状況だったので、絶対に入り口の近くの場所を確保しようと心に決めて会場へ向かいました。

 

そもそもオウテカが来るのに会場がYogibo META VALLEYでは、あまりにも小さいのではないか(大阪のほうが即刻ソールドアウトになってたし)と思っていましたが、会場に到着して中に入ると、案の定去年の大阪万博が10密だとすると100密くらいに感じるもの凄い密集スタンディング状態だったのですが、なんとか無事に(なんかあったらすぐに逃げ出せる)入口近くのスペースを確保できました。

 

オープニングアクトは、オウテカから直々に指名を受けたというKohei Matsunagaさんでしたが、こちらのパフォーマンスもとても良かったです。

 

そして、オウテカのパフォーマンス。

会場は、真っ暗になりオウテカ特有の音が響き渡ります。

真っ暗に不安のあった僕も、その音世界に没入することができました。

 

一度は観たいと思っていたアーティストをまた一組、観ることができて良かったです。

 

会場では当店のお客様にも何名か会えましたし、帰り際には去年インタビューをしていただいた際にもお世話になったBeatinkの宮部さんからお店に飾って宣伝してくださいと3枚のポスターをいただいて帰宅しました。

 

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今日の朝、早速お店に貼りました。

OPNとサンダーキャットのポスターは、お客様からいただいて家宝のひとつにさせていただいているルイス・ブニュエルの『皆殺しの天使』(余談ですが、ココ・シャネルも同名の異名がありました)のポスターの隣、すなわちカウンター後ろの目立つところに配置させていただきました。

 

 

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残りの1枚、wetlegのポスターは、ちょっと可愛い過ぎて、あまり音楽に詳しくないお客様からはこのポスターを目立つところに飾ってたらもしかしたら変な目で見られてしまう可能性も排除できなかったので、お客様からはかなり死角になりそうなところに貼らせていただきました。

宮部さん、ごめんなさい。

 

 

 

ウォーリーよりも探しにくいかも知れませんが、少し興味が沸いたお客様はご来店時にwetlegのポスターも僕にバレない範囲で探してみてください。

 

Beatinkさんは、韓流とアイドルに支配された現在の日本のカルチャーシーンの中でも、クールでカッティングエッジなアーティストのライブやイベント等を企画してくださってる貴重なオーガナイザーです。

世界の素晴らしいアーティストにこれからも大阪でライブを開催し続けてもらえる為にも、ご興味のある方はぜひ積極的にこれらのライブにも足を運んでください!

 

WWD vol.2454

2026.02.03.

Posted on 02.03.26

今週のWWDは、MEN’S COLLECTION 2026-2027 FALL/WINTER特集号です。

 

 

表紙には、実に37年間にわたって手掛けてきたヴェロニク・ニシャニアンのラストショーのものが掲載されています。

 

今のモード界はシーズンのトレンドが矢継ぎ早に変わり、右を見渡しても、左を見渡しても、デザイナーの交代劇が相次いでいます。

そんな中、トレンドに偏り過ぎず、洗練された大人男性のスタイルを長年に渡って提案し続けてきたエルメスとヴェロニク・ニシャニアンは本当に素晴らしかったと思います。

年末に買った有馬記念の馬券(マイネルエンペラーの三連単1着固定)が当たっていれば、このレザーコートを買ってヴェロニクへのリスペクトと感謝の儀を執り行おうと思っていたのに、とても残念です。

 

そして、エルメスはヴェロニクの後継デザイナーに新進気鋭のデザイナー,ウェールズ・ボナーに白羽の矢を立てました。

こういうカッティングエッジな人選をするところにも、エルメスの凄みを感じます。

ウェールズ・ボナーによる新生エルメスも本当に楽しみです。

 

本誌はお店に置いてますので、ご興味のある方は待ち時間にでもぜひご覧くださいませ!

 

デコーダー

2026.02.03.

Posted on 02.03.26

先日、仕事終わりで九条のシネヌーヴォへ向かい、1984年の西ドイツで作られた映画『デコーダー』を観てきました。

 

 

監督は、アーティストでもあるMUSCHA(ムシャ)。

 

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ノイズ・サンプリングによって大衆をコントロールしようとする青年を描き、音が人間に与える影響をテーマにした実験映画。

この頃、ノイエ・ドイチェ・ヴェレなどのインディペンデントなムーヴメントがヨーロッパで隆盛したり、西ドイツのカルチャーはとても格好良かったですし、個人的にも大好きなので、この『デコーダー』は映画館で上映してくれるこの機会にぜひ観たいと思っていました。

 

 

ヴィヴィッドと退廃性が混在した映像も良かったですし、終始垂れ流されているノイズ・ミュージックもとても心地良かったです。

 

ご興味のある方は、ぜひチェックしてみてください!

 

bar italia night

2026.01.23.

Posted on 01.23.26

昨日は仕事終えてから梅田のシャングリラに向かい、サウスロンドンのバンド,bar italiaのライブを観てきました。

 

 

bar italiaは、2020年にbandcampで発表された楽曲を聴いて以来、個人的にはアップカミングなバンドの中では一番観たいと思っていたアーティストでした。

 

 

このものの1分で描き下ろしたような、ドットの粗いアートワークも最高でした。

 

その後、Matadorへ移籍して発表された『Tracey Denim』あたりまでは本当に好みだったのですが、去年発表された最新作『Some Like It Hot』は音楽的には僕が好きだった世界観からは少し離れたような感じがして、アートワークに関しては最も好みじゃない感じだったので、アルバムの発売日より前にいち早く来日チケットを買ってしまっていた僕としてはちょっと複雑な気持ちでした。

 

でも、せっかく買ってあるし、まあ観ておこうくらいの気持ちでシャングリラに向かったのですが、ライブを観るとやっぱりとても良かったです!

 

 

シャングリラのムードある内装と相まって、彩度を抑えたデヴィッド・リンチのような世界観にも思えました。

公演終わりに会場に流れたblurの“Song 2”まで含めて素晴らしいライブでした!

 

会場では、当日ライブ前にカラーしに来てくださったお客様とも会うことができました。

(写真とかはもちろん撮らないので、無いですけども)

 

 

まだ聴いたことがないという方は、ぜひbar italiaを聴いてみてください!

今月の絵画

2026.01.11.

Posted on 01.11.26

いつも絵画を持ってきてくださるお客様が、また新しい作品を持ってきてくださいました。

 

 

黄色のキャンバスに描かれた女性の素描がとても美しいです。

 

こちらの作品は、もともと黄色に塗ってあったキャンバスにスケッチを描いていたところ、思いの外上手く描けたので、色を入れずにこれで完成にしたとのことです。

確かに、描かれた女性の身体も彫刻のように立体的に見えます。

 

僕なんかは美容師のキャリアが30代に入っても、まだこのカットをこれで完成させていいのかどうかをよく迷っていたように思います。

でも、長い間自分の技術に向き合っていると自分のスタイルの長所となるところがなんとなく見えてくるんです。

それが見えだした時に、ようやくほんの少しですが、自分のカットに自信が持てるようになりました。

ほんとにほんの少しですけど…

 

今は、お客様のカットの終わりどきは自分ではハッキリと掴めます。

でも、「ここもうちょっと短く」みたいな要望があれば、たとえ僕がドヤ感出してフィニッシュに向かっていたとしても、どうぞご遠慮なくおっしゃってくださいね。

 

またお店にご来店いただいた際は、こちらの作品もぜひご覧になってみてください!

先日のお休みは、シネヌーヴォさんでソ連・パルチザンスク出身の映画監督,ヴィタリー・カネフスキーの特集から、『動くな、死ね、甦れ!』と『ひとりで生きる』を観てきました。

 

 

まずは『動くな、死ね、甦れ!』から。

 

『動くな、死ね、甦れ!』は、カネフスキー監督の自伝的作品とされています。

 

あらすじ

第2次世界大戦直後のソ連。強制収容所地帯となった極東の小さな炭鉱町スーチャンに暮らす12歳の少年ワレルカは、シングルマザーの母親に反発し、悪戯ばかり繰り返していた。同じ年の少女ガリーヤはいつもワレルカのことを気にかけており、彼が窮地に立たされると守護天使のように現れて助けてくれる。そんなある日、度を越した悪戯で機関車を転覆させてしまったワレルカは、逮捕を恐れてひとり町を飛び出す。

 

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映画史に刻まれる歴史的な名作だと思いました。

口から放たれる言葉ではなく、一見平然を装ったようなワレルカの顔の表情からは、内面に潜めた感情の塊のようなものが感じ取れました。

全てを観終えて、このタイトルの意味を改めて深く考えさせられました。

 

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続いて『ひとりで生きる』

 

 

こちらは『動くな、死ね、甦れ!』の続編。

 

あらすじ

15歳になったワレルカは、子ども時代に別れを告げようとしていた。大人たちの世界はますます悲劇的な様相を呈し、ワレルカにとっての心の拠り所は、2年前に死んだかつての恋人ガリーヤの妹・ワーリャと一緒にいる時間だけだった。やがてある事件が原因で学校を退学となったワレルカは、ワーリャの思いをよそに町を離れ、ひとりで生きることを選ぶ。一方、残されたワーリャは、返事の来ないワレルカへの手紙を書き続ける。

 

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こちらも凄まじかったです。

これほどまでに残酷な有り様を、なぜこれほどまでに美しく描けるのか…

 

本当は3作全て観たかったのですが、予定を合わせられず残念でした。

可能なら、この3部作でBlu-ray出してほしいです。

関係者のみなさま、どうかよろしくお願いいたします。

Posted on 12.17.25

昨日のお休みは、中之島美術館で開催されている『拡大するシュルレアリスム』展へ行ってきました。

 

 

シュルレアリスム(超現実主義)は、1924年にアンドレ・ブルトンが定義づけた動向で、「これまで無視されてきたような種々の連想における高次のリアリティと、夢の全能性への信頼に基づく」ものとされています。

 

副題にもあるように、展示されている視覚芸術作品は絵画やオブジェにはじまり、広告、ファッション、インテリアまで、幅広い構成でとても面白かったです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

最後の写真は、美容メーカー,パンテーンの広告です。

こんなアーティスティックなヘアケア系の広告は、これまで見たことがなかったです。

 

 

サルバドール・ダリ、マルセル・デュシャン、マックス・エルンスト、ルネ・マグリット、マン・レイなど、好きな芸術家の作品をたくさん堪能できました。

 

図録も買ってきたので、ご興味のある方は待ち時間などにぜひご覧くださいませ!

 

 

アートブック

2025.12.09.

Posted on 12.09.25

今月のpenはアートブック特集です。

 

 

昔、ドイツの出版社,シュタイデルのドキュメンタリー映画を観ましたが、カール・ラガーフェルドから直々に依頼されたシャネルのアートブックの完成発表会で壇上に上がったシュタイデル氏は、煌びやかに着飾ったゲスト達を前にしてこう熱くスピーチをしていました。

 

「本に顔を近づけて、インクの匂いを嗅いでみてほしい」

 

オシャレな紙面やシャネルについて触れるわけでもなく、ゲスト達はキョトンとした様子で不思議そうな面持ちで本に顔を近づけていました。

 

それを診てから、僕はアートブックを買うたびに掲載されている内容を見る前にまず紙面に顔を近づけて、本から放たれるインクの香りを嗅ぐことがルーティンとなりました。

 

皆さんもぜひ素敵な本やアートブックに出会った際は、まずその本から香るインクの香りを楽しんでみてください!

今月の絵画

2025.12.05.

Posted on 12.05.25

いつも絵画を持ってきてくださるお客様が、また新しい作品を持って来てくださいました。

 

 

今回のテーマはクリスマスだそうです。

とても素敵ですね。

 

真ん中に描かれたぬいぐるみが絶妙な存在感を醸し出しています。

クリスマスのワクワク感、特別感がありつつ、大人びた複雑性もあります。

どこかグスタフ・クリムトのようなジャポニズム性も感じます。

 

12月にピッタリの作品をありがとうございました!

 

みなさまご来店の際には、ぜひお近くでご覧になってみてください。

Posted on 11.26.25

先日のお休みは、中之島香雪美術館で開催中の『ベルナール・ビュフェ展』へ行ってきました。

 

 

個人的には昆虫シリーズとサーカスシリーズ、ビュフェが描く花が好みでした。

 

また図録を買ってきたので、ご興味のある方はぜひご覧になってみてください!

美容業界専門誌の『美容の経営プラン』さんからコラムをご依頼いただき、寄稿させていただいたものを掲載していただきました。

 

 

“カネ”、“モノ”、“ヒト” の中から一つテーマを選んで書いてほしいということだったので、「今、社会に実装していっているAIやロボットがどのように美容業界に取り入れられていくのか」ということについて自分が考えたりしていることを少し書かせていただいたのですが、コラムの文字数ではどうしても簡潔にまとめる必要があったので、こちらでは文字数気にすることなく書かせていただこうと思います。

ご興味のある方は、読んでみてください。

 

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現在、AIやロボットが社会に広がっていく中で、今後無くなっていくと思われる職業ランキングみたいなものをご覧になったことがある方もいらっしゃるかと思います。

それらに代替されていくと思われている職業の上位は、一般事務職やスーパーのレジ打ち, 倉庫内作業,薬剤師,タクシードライバーなどです。

アメリカのビッグテックと呼ばれるような企業が最近従業員を大量解雇したニュースを頻繁に目にするようになってきましたが、これらのまさに人の代わりにAIやクラウドサービスを販売したいと思っている企業はそういう波が社会に広がっていけば自分達の企業の利益が上がるので、率先して大々的に行うことで注目度を上げたいという意図もありそうです。

 

では、美容師はどうかというと、今のところ無くならないであろう職業だとされていますが、それだって10年後はどうなっているかわからないですし、現在美容師が行なっている業務のうち、いくつかの業務はAIやロボットが代替するようにはなっていくと思っています。

 

このテーマのコラムを書こうと思ったきっかけは、今年の始めにオプティマスというヒト型ロボットを作っているテスラ社のCEO,イーロン・マスク自身の髪を自社のロボットがカットしている動画がXに流れてきたのを見たことにあります。

この時は、もうロボットの進化はここまで来ているのかと思ったのですが、少し調べてみるとこの動画もAIによって作られたフェイクだということがわかりました。

今SNSなどに流れているフェイク情報やフィルターバブルといったものも、人の思考や行動に影響を与え始めてて怖いなと感じているのですが、ロボットが人の髪の毛をカットする動画は現時点ではフェイクでも、いずれフェイクじゃなくなる時代が来るのだろうなと思わせられるものでした。

 

美容師という職業は、就職していきなりお客様を担当できるわけではなくて、最初はアシスタントとして先輩スタイリストの業務を補助しながら技術を身につけていき、さらに業務時間以外でも個人で練習したり、カットモデルなどをこなしていくことで一定の技術力を身につけた上でスタイリストとしてデビューします。

顧客を多く持った美容師は、自分ひとりでは担当するお客様をこなせないので、アシスタントにシャンプーやカラーなどの業務を補助してもらうことで複数の客を掛け持し、特に忙しいスタイリストともなるとカットと仕上げ以外はほぼアシスタントが担当するという仕事の仕方でなんとか回してるという人も中にはいます。

 

でも、そういう人は全体的には一握りで、今の業界の主流はひとりの美容師が自分の顧客を最後までひとりで担当するというスタイルだと思います。

これは美容師数の増加によって顧客を多く抱える美容師が減っているということもありますが、業界の人手不足でアシスタントが必要でも採用できなかったり、人件費や材料費の高騰でスタッフひとりひとりの生産性を上げなければならないからアシスタントを置くことができない美容室も増えてきているのだと思います。

 

 

最初は、そういった人手不足で本当は人員が欲しくても採用できないというところに、ロボットは入っていくと思います。

美容業界には、すでにオートシャンプーという自動でシャンプーをしてくれる機器がありますが、現状人の手がシャンプーしてくれた方が気持ちがいいから一部でしか浸透していません。

ですが、人と同じくらい、さらに人よりも気持ちがいいシャンプーができるものが開発されたら、美容室は喜んでこれを採用すると思います。

ヘアカラーのメニューでも、ホイルを使うようなデザインカラーはいきなり難しくても、技術が比較的簡単な白髪染めをしてくれるようなロボットならテクノロジーとロボティクスに強い企業が組んで本気で取り組めば近いうちに実用的なものを作れる気がしますし、そうなれば「白髪は染まればそれでいい」というくらいの人なら現在より安い値段で定期的なリタッチができる世の中になっていくと思います。

 

今でも白髪染めなどのカラー専門でやってるチェーン店みたいなところは増えています。

とにかく安く白髪を染めてくれたらそれでいい、という方にとっては大変便利なサービスだと思います。

本当はそうじゃなくても、日々の暮らしが厳しくなれば、生活水準を下げなければならないという理由でそういったお店を選択する人もいらっしゃると思います。

現代の日本においては、そういう方のほうが割合が多いのではないでしょうか?

 

単なる白髪染めのリタッチであっても、仕上がりの繊細な色の違いや頭皮や髪の毛への負担というものにこだわりのある人にはそこでは満足できないと思いますし、自分も全ての技術において自分なりのこだわりを追求したいと思って美容師をしているので、そういったこだわりを持った方や違いを理解してくださる方に選んでいただけるように日々精進している次第であります。

 

僕は自分の顧客さんに使うカラー剤は、基本的に自分が調合します。

それは、その人に合った調合を匙加減の微妙な違いにまで工夫して作りたいと考えるからです。

いつも同じ色を希望される方でも、季節やその時々の感覚や気分によって微妙に調合を変えることもあります。

塗布する作業は別のスタッフに任せたとしても、カラーの色味には自分のクリエイティヴィティみたいなものも少し入れたいと思っています。

 

当店には、その細やかな違いを理解してくださりそこに特別な価値を見出してくださっているから顧客となって通ってくださっている(もしくは違いはそこまでよくわからないけどそういう点に関して頑張っていそうだから応援の意味も込めて通ってくださってる)、という方の割合が比較的多いほうだと思います。

 

将来、美容師の仕事のうちロボットに代替されないところは、そういう作り手側の細やかな工夫や考えの詰まった人間ならではの技術の部分であってほしいなと思う今日この頃です。

 

 

 

日本はこれからさらに少子高齢化の時代を迎え、働き手の数も減少していきます。

現在においても毎年のように税金が高くなり一人ひとりの負担が大きくなっている原因のひとつは、働き手の母数が日本人の総人口の減少以上の割合で少なくなっているからです。

日本は社会構造においてこれから大きな改革をしていかないと、この先今よりも不便で厳しくなっていく現実が待ち構えています。

 

人間とAIやロボティクスがうまく共存することで、正念場を迎えつつある日本の将来に明るい光が差すことを信じて願っています。

 

最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

今月の絵画

2025.11.02.

Posted on 11.02.25

いつも絵画を持ってきてくださるお客様が、また新しい絵画を持ってきてくださいました。

 

 

今回もとても素敵な作品です。

 

僕が万博のイタリア館に行ったという話を前回の時にさせていただいたのですが、それに掛けてイタリア代表のフェンシング選手を描いた作品を持ってきてくださったそうです。

 

現代の人を描いていますが、その佇まいはイエス・キリストのようです。

深みのある色彩なども、まるで西洋絵画のようです。

 

日本では昔から“スポーツの秋”と言いますが、この絵画に描かれている青年のように、運動に取り組んで気持ちのいい汗をかきたいですね。

 

みなさま、ご来店の際は、ぜひこちらの作品もご覧になってみてください!

Posted on 10.25.25

Shifted名義で有名なUKを拠点とするアーティスト Guy Brewerによるプロジェクト,Carrierのデビュー作『Rhythm Immortal』

 

 

音のテクスチャーがとてもカッコイイです。

ミニマルだけど飽きない。

 

日本もこういうアーティストをもっと呼んでほしいです。