Posted on 06.29.24

アイルランドの写真家, Tom Woodの写真集『Snatch Out of Time』をV:oltaの本棚に追加しました。

 

 

 

特装版がある時は迷わずそちらを選んでしまうのは、収集癖のある僕の悪いクセです。

 

中の写真を少しご紹介させていただきます。

 

 

 

 

 

 

 

 

その土地、その時代、そこに住む人達の生き様を写した写真は、魅力に溢れています。

色彩の使い方も素晴らしい。

 

きっと今の時代の方が人も物も洗練されているんでしょうが、土着感が残る洗練され過ぎていないものだからこそ宿る雰囲気というのは、かけがえのない特別な魅力があります。

 

本書はお店に置いていますので、ご興味のある方は待ち時間などにぜひご覧くださいませ!

VOGUE ITALIA N.885

2024.06.23.

Posted on 06.23.24

イタリアンヴォーグの最新号が届きました。

 

 

今号の特集は『Bohemian Rhapsody』

 

ボヘミアン・ラプソディと聞けば、Queenのフレディ・マーキュリーの伝記映画を思い浮かべる方が多いと思いますし、本誌のタイトルもそれに掛けているのでしょうが、これはモード界の新しいトレンドとして“ボヘミアンスタイル”の復興があったことに起因しています。

 

このトレンドの火付け役であり中心にいるのは、Chloéの新クリエイティヴ・ディレクターに就任したシェミナ・カマリです。

 

 

彼女は、2016年から、アンソニー・ヴァカレロによるサンローランでウィメンズ・レディ・トゥ・ウェア・デザイン・ディレクターを務めていました。

サンローランは、前任エディ・スリマンのデザイナー就任を機にクリエイションがガラリと変化しました。

当時のエディは、西海岸(L.A.やシアトル)のカルチャーから大きな影響を受け積極的にコレクションに取り入れていました。

そのひとつがボヘミアンスタイルでした。

現デザイナーのヴァカレロも、エディが改革したサンローランのスタイルに近いクリエイションを続けています。

 

 

シェミナは、そのサンローランで行ったボヘミアンスタイルのクリエイションを、今回就任したクロエで“クロエらしく”表現しました。

どこか清楚でフォークロアなイメージを持つクロエと、シェミナのモダンさを内包するボヘミアンスタイルのアプローチは、まさに相性抜群でした。

 

 

 

というモード界の最前線のトレンドを先にお伝えさせていただきました。

 

.

そこにいち早くトレンドの芽を掴み、このような素晴らしい特集を作り上げてくるイタリアンヴォーグもやはり素晴らしいです。

 

 

 

 

今年の秋くらいには、日本のファッション誌でもボヘミアンスタイルを取り上げるところも増えてくるかと思いますが、イタリアンヴォーグ→海外主要モード誌→日本のモード誌→日本のカジュアル系ファッション誌→日本のコンサバ誌みたいなミラミッド構造で、マスに広がる程どんどんスタイルの落とし込み方が違ってくるので、そのあたりにも注目して見てみるのも面白いと思います。

 

ちなみにV:oltaは、主にピラミッドの一番上のイタリアンヴォーグに共感する感性をお持ちの方~日本のモード誌読者層(もしくは日本のカジュアル系ファッション誌読者層の一部の方)の皆さんに対して、ヘアスタイルに関して安心してお任せしていただきご満足いただけるような存在の美容室でありたいとの考えのもと、オープン当初から一貫した理想のスタイルを追求して精進しております。

 

みなさま、今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

 

.

他の写真も少しご紹介させていただきます。

 

 

 

 

本誌はお店に置いていますので、ご興味のある方は待ち時間などにぜひご覧くださいませ!

MAGNUM MAGNUM

2024.06.21.

Posted on 06.21.24

1947年にロバート・キャパ、アンリ・カルティエ=ブレッソン、ジョージ・ロジャー、デヴィッド・シーモアによって設立された伝説的な写真家集団,マグナム・フォトの創設75周年を記念して、2007年に発売された金字塔写真集『MAGNUM MAGNUM』の増補改訂版が発売されたので、この度購入いたしました。

 

 

実物を初めて見たのですが、とにかくデカくて重いです。

 

 

掲載写真533点、実に700ページを超えるボリューム!

もう重すぎて膝の上に乗せて見終えた後、ホエイプロテイン飲もうかと思いました…

めっちゃマグナム。

 

 

.

本書は、88名の会員が別の写真家による6つの作品を選んで批評し、その選択の理由について解説を付すというかたちで構成されています。

今回の増補改訂版では、過去15年のあいだにマグナムに加わった25名の写真家が追加され、150枚以上の作品が新たに掲載されています。

 

 

“盛りすぎチャレンジ”が話題のローソン(コンビニはあまり行かないので詳しいことは知りませんけども)もビックリの盛りすぎ具合。

 

.

掲載されている写真も本当に素晴らしいものばかりでした。

僕もローソンに負けずにたくさん載せてご紹介させていただきます。

 

 

 

 

 

(ジャコメッティ発見!)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

これらの写真の背景には、その国それぞれの文化や暮らし,宗教だけでなく、その時の世界情勢や社会問題なども存在します。

観るものが持つ知識や教養の深さによって、その1枚の写真から入ってくる要素が視覚的な芸術性だけでなく、その被写体から浮かび上がってくる時代背景やシャッターを切った写真家の思いにまでも考えが及んでいきます。

 

.

写真集を収集するのは僕の趣味のひとつなのですが、最初の頃はファッション写真家の写真集やファッションブランドの出す写真集などを中心に収集していました。

もちろん、それらは今も興味あるし好きなのですが、だんだんとより芸術寄りの写真や、その時代,その社会を捉えるような写真を撮る写真家の方に強い興味を持つように変化していきました。

 

この写真集も20代の頃の自分では高いお金出してまで手に入れたいとは思わなかった筈です。

でも、今なら喉から手が出るくらい手に入れたいと思いました。

 

ここに掲載されている作品を一枚ずつ丁寧に観察し、世界のことや社会のこと、そして人間の本質についてももっと学びたいと思います。

 

本書はお店に置いていますので、ご興味のある方は待ち時間などにぜひご覧くださいませ!

Posted on 06.19.24

ヴィム・ヴェンダース、ジム・ジャームッシュ、ラース・フォン・トリアーなど、名だたる映画監督から信頼された撮影監督,Robby Mullerの写真集『Polaroid』を3度目の復刊となる今回ようやく手に入れることができました。

 

 

今回のリリースでは、ミュラーのポラロイド写真をエクステリアとインテイリアに分けたスリップケース入りの2巻セットとなっております。

 

 

.

中の写真を少しご紹介したいと思うのですが、いかんせん本が硬くてサイズも小さいこともあって、一人でページを広げながら撮るのがメチャむずい、、、

 

 

でも、写真はとてもかっこいいから、皆さんにもうご少し紹介したい。

 

.

という僕の無欲で献身的な思いが、オッペンハイマー級のアイデアを生み出しました。

 

 

 

右サイドから戻ってこようとするページを撮影していない方の書籍で重し変わりにし、左サイドは日本料亭の女将のように繊細に丁重に指を使ってそっと押さえる。そして忘れてならないのが空いた右手を利用して片手でスマホを構えてシャッターを切りました(左利きなのに)。

 

本誌にご興味のある方は、ぜひご来店いただいた際に実際手に取ってその本のカッチカチ具合を味わってみてください。

ロビー・ミュラー最高!

VOGUE ITALIA N.884

2024.05.28.

Posted on 05.28.24

イタリアンヴォーグの最新号が届きました。

 

 

 

アナログで無機質な信号機がカッコイイ。

素晴らしいロケーションにストーリー性を感じさせるモデル、そしてそれを低い解像度で撮影した表紙が最高です。

 

.

今号のテーマは、『SEGUMI IN PISTA』

“SEGUMI”は「巡る,フォローする」の意、“PISTA”は「足跡,痕跡」という意味があります。

現代的に捉えると「SNSでその人が挙げた投稿を通じて近況を把握する」みたいな感じになると思いますが、この背中が物語る表紙にこのテーマだと「彼女を追いかけて世界を旅する追跡劇」みたいなストーリーを思い浮かべます。

追いかける側は男女違いますが、この表紙を見た時、ヴィム・ヴェンダースの映画『夢の涯てまでも』を思い出しました。

 

 

ディレクターズカット版は288分(約5時間!)もある映画ですが、映像も音楽も素晴らしく、ロードムーヴィーの傑作をたくさん生み出してきたヴェンダースにとってもロードムーヴィー作品の集大成的な映画となっていますので、ご興味のある方はぜひご覧になってみてください!

 

.

他の作品も少しご紹介させていただきます。

 

このドレスの特集は圧巻でした。

 

 

 

 

 

 

.

ジョン・ガリアーノによる素晴らしいオートクチュールコレクションの写真も掲載されていました。

 

 

 

 

間近くのショットで見ると、改めてメイクも本当に面白いなと思います。

 

これはコレクション終わりにあらかじめイタリアンヴォーグが撮影することをお願いしてたんでしょうか?

それとも、ショーがあまりにも素晴らしかったから、後日もう一度マルジェラ側へオファーしてヘアメイクとスタイリングをし直したのか。

前者であれば、イタリアンヴォーグのエディター達はショーを見る前から「このショーは間違いなく素晴らしいものになる」と確信してあらかじめ撮影をお願いしていたことになりますし、後者であれば再度この世界観を作り上げた技術者達の凄さが改めてわかります。

 

まあでも誰が一番凄いってこんな発想を思いつくガリアーノが一番ヤバいです。

それを理解して今マルジェラを持っている人は、残念ながら日本人で100人に1人もいないと思いますが、が、が、があぁぁぁん。

(最後の変な感じのはヴェートーベンの真似です)

.

本誌はお店に置いていますので、ご興味のある方はご来店時にぜひご覧くださいませ!

 

gap PRESS vol.178

2024.05.11.

Posted on 05.11.24

gap PRESSの最新号は2024-2025 A&W PARIS/LONDON 特集号です。

 

 

表紙は、新クリエイティヴ・ディレクター,シェミナ・カマリによって、新しく華やかな息吹が吹き込まれかつてのクロエらしさを取り戻した新生Chloéのファーストコレクションのものです。

本当に素晴らしかったので、後で他の写真と共にご紹介させていただきます。

 

.

MIU MIU

 

 

PRADAも最近ずっと良いですが、MIU MIUも同じく最近ずっと良いです。

ラフとミウッチャは、『セリーヌとジュリーは舟でゆく』に出てくる変な幻覚症状が現れるアメでも舐めたのでしょうか。

いえ、きっと彼らはそんなことしなくても素晴らしいクリエイションを連発できるエネルギーに今は満ちているのだと思います。

2つのブランドのクリエイションを見比べても、ラフの遊び心とミウッチャの遊び心はまた全然違ってて、それが面白いです。

ラフは感覚的にカッティングエッジで、ミウッチャは外し方がチャーミングです。

 

.

DRIES VAN NOTTEN

 

 

ドリスは今年6月で引退を発表しているので、今回のコレクションはウィメンズのラストコレクションとなります。

とても残念です。

ドリスが抜けてもデザインチームでコレクションは続けるとのことですが、ドリスの服作りの魅力はやはりドリス・ヴァン・ノッテンがいてこそだと思います。

 

一見、どこか既視感を感じるありふれたような柄やシルエットの洋服を、でもそれらとは一線を画した斬新で繊細なアプローチを加えることで全く新しいスタイルを提案し続けていました。

しかも、現在ハイセンスの代名詞のようなイメージを持たれている“ジルサンダー”や“The ROW”のような誰でもわかりやすいスタイルを提案するのではなく、その多くが悪趣味と感じられるギリギリのラインを攻めているところにもドリスの服作りのこだわりを感じていました。

ドリスがいなくなると、その毒が幾分か薄まり、むしろ一般にはウケやすいブランドになるのではないかと思っていますが、やはりそれでは今までのドリスの服作りに魅了されてきた顧客達には物足りなく映るのではないかと思っています。

とか言って僕自身もドリス引退してからもメチャ買い続けているかも知れません。

とりあえず今のマルジェラみたいには絶対にならないでほしいと心から願っています。

 

.

VALENTINO

 

 

現在はDIORのクリエイティヴディレクターを務めるマリア・グラツィア・キウリと共に見事にVALENTINOの再建を成し遂げたピエールパオロ・ピッチョーリも退任が発表され、今回がラストコレクションとなります。

後任は、同じくGUCCIを見事に復活させたアレッサンドロ・ミケーレです。

2012年に、エディ・スリマンが当時のイヴ・サンローランのデザイナーに就任すると発表された時、現職のデザイナーであったステファノ・ピラーティは最後のランウェイで黒一色のコレクションを発表しました。

それは本当に素晴らしいものでした。

今回のピエールパオロのラストコレクションも黒一色で統一された、ピエールパオロらしい気品のある美しいものでした。

後任のミケーレがVALENTINOでどのようなクリエイションを見せてくれるのかという楽しみな気持ちもありますが、個人的には伝統と格式のあるブランドはデザイナーと共に形をコロコロ変えるのではなく、その伝統を大切にしながらも時代と共に少しずつブラッシュアップしていくような姿勢であってほしいなと思います。

ピエールパオロ、今までお疲れ様でした。

 

 

.

Chloé

 

冒頭でもお伝えした、新クリエイティヴ・ディレクター,シェミナ・カマリによる新生Chloéによるデビューコレクションです。

 

Chloéの全盛期はステラ・マッカートニー, フィービー・ファイロ, クレア・ワイト・ケラーなど、伝統的に素晴らしい女性デザイナー(今の時代、このような表現も良くないのかも知れないですが)によってクロエ・ウーマンのスピリットは受け継がれてきました。

そのフィービーやクレアとも一緒に仕事をしてきたシェミナ・カマリは、Chloéの正統な継承者としてはまさに適任だと思います。

今回のクリエイションも過去のデザイナー達が築いてきたスタイルを、さらにアップデートさせている新鮮さもしっかりと感じます。

こういうブランドやデザイナーこそ評価されてほしいなと思います。

 

.

という感じのコレクション雑感でした。

本誌はお店に置いていますので、ご興味のある方はご来店時にぜひご覧になってみてください。

gap PRESS vol.177

2024.05.04.

Posted on 05.04.24

gap PRESSの最新号は、MILANO/NEW YORK 2024-25 Autumn&Winter 特集号です。

 

 

表紙はジル サンダーのコレクションからのもの。

単一色のコーディネートの中に、曲線と直線, 柔らかさと重厚感, マスキュリンとフェミニンなど、様々な相反する要素を共存させています。

これは、ルーシーとルークという二人のデザイナー体制であるひとつの大きな強みでもあると思います。

 

.

BOTTEGA VENETA

 

ブランドに革命をもたらせたダニエル・リーがバーバリーに移籍し、その後任を任されたマチュー・ブレイジー体制になって3年が経ちますが、マチューもボッテガに吹き込まれた新しい息吹を衰えさせることなく、素晴らしいクリエイションを発表し続けていると思います。

 

今季キーワードとして挙げたのは“余白”だそうです。

僕も個人的に李禹煥やロベール・ブレッソンなど、余白を巧みに操った作品は大好きで、今回のマチューのコンセプトも面白いなと思いました。

 

.

PRADA

 

 

最近のPRADAの服作りは本当に面白いです。

クリストファー・ノーランは時系列を巧みに操る映画監督ですが、ラフとミウッチャによるプラダはあらゆる時代をタイムスリップさせ、そしてそれらが融合して現代に舞い降りてきたようなコレクションを発表しました。

僕がキャピキャピの20代女性だったなら、このライムグリーンのインナーとペールピンクのカーディガンの合わせにも挑戦してみたかったです。

 

.

GUCCI

 

 

40才のデザイナー, サバド・デ・サルノによってGUCCIはリセットされました。

個人的には、ミケーレのクリエイションよりサルノのクリエイションの方がグッチらしいなと思っています。

先日、前任ミケーレのVALENTINOデザイナー就任のニュースが流れたところですが、ミケーレがいなくともグッチは大丈夫そうです。

 

.

という感じのコレクション雑感でした。

本誌はお店に置いていますので、ご興味のある方はぜひご覧くださいませ!

VOGUE ITALIA N.883

2024.04.20.

Posted on 04.20.24

イタリアンヴォーグの最新号が届きました。

 

 

表紙は僕の全く興味のないセレブ,Bella Hadidです。

この人はもはやモデルではなくただのセレブだと思っています。

ファンの方いたらごめんなさい。

なので、この方が載っているポートフォリオもここでは紹介しないです。

これはモードを愛するが故の、小さな小さなストライキ活動です。

 

.

ということで別の写真をいくつかご紹介します。

 

 

 

 

フォークロアなムードが良いですね。

最後の写真なんか、猫ちゃんやインテリアプランツまで見事に配置された素晴らしい構図です。

 

.

 

 

これらのインテリアをおさめた写真も良かったです。

 

.

本誌はお店に置いていますので、セレブに興味ある方もない方も、ぜひご覧くださいませ!

gap RESS MEN vol.75

2024.03.29.

Posted on 03.29.24

gap PRESS MENの最新号は、2024-25 A&W MILAN/LONDON/NEW YORK特集号です。

 

 

表紙のニットは、J.W.アンダーソンのものです。

メチャかわいいです。

3万円で売ってほしいです。

 

.

GUCCI

 

サバト・デ・サルノが2023年にデザイナーに就任してから、GUCCI はリセットされました。

美しいスタイリング,美しいランウェイ。

ボタン位置が少し高くてプラダっぽいなと思いましたが、サバト・デ・サルノはプラダでキャリアをスタートさせたらしいですね。

 

飲食店とかでもそうですが、しっかりとしたキャリアを積んで美味しい料理を提供しているシェフというのは、修行時代に学んだお店の基礎というのがその料理の中にしっかりと感じられることが多いです。

これは美容師も当てはまることですが、今の時代は修行時代と言っても働き方改革で以前よりも自分の自由に使える時間もかなり多く、自主的にかなり頑張らないとなかなか抜きに出た技術というものは身につけにくい時代になっています。

でも、一番人生を楽しみたいと思う若い時にサボらず、一生懸命仕事に向き合っていれば、将来それが一生の武器となってくれるはずです。

ファッションの世界もとても華やかに見えますが、そのトップで活躍している人達は、血の滲むような努力をした時期もあったと思います。

僕も修行時代は、今思うと血が滲むくらいまで頑張ったと思える時期はそんなに多くなかったかも知れないですが、2~3年くらいは軍隊のように厳しい環境にいました。

それでもまだまだ努力が足りなかったので、独立してから特に最初の5年くらいはほとんど休まず、朝から夜遅くまで仕事や技術力アップに打ち込みました。

それでなんとか少し挽回することができました。

それから今までも、ずっと日々試行錯誤している感じです。

でも、だから今も日々、仕事が面白いと思えます。

 

.

PRADA

 

 

そのPRADAです。

今回のPRADAは、丈感やディティールに少し違和感を覚えるスタイリングが物議を醸しました。

帽子にはスイムキャップ、パンツには腰にベルトがドッキングされ、ジャケットの前あわせはシングルなのにダブルのように少しずれている。

いつもラフの服作りは面白いです。

自身が服を作れるデザイナーじゃないからこそできるユニークな発想がラフにはあります。

 

このコレクションを見て、ミッドセンチュリーモダンのインテリア様式やそれらが流行っていた頃のファッション,カルチャーを次世代にアップデートさせたようなニュアンスにも思えました。

ラフは、Kvadrat/Raf Simonsというテキスタイルブランドで、ミッドセンチュリーのデザイナーに着想を得たコレクションを発表していた時がありました。

上のサバト・デ・サルノがPRADAが自身のルーツなら、工業デザイン学校で建築とやアートを学んだラフにとってはミッドセンキュリーモダンも自身のルーツのひとつなのかも知れません。

 

.

J.W.ANDERSON

 

数珠繋ぎのようにレポートしていきますが、上記のラフ・シモンズがカルチャーに明るいデザイナーだと言うのは多くの人が周知していますが、このJ.W.アンダーソンも知識がヤバいらしいです。

今回のコレクションは、スタンリー・キューブリックの映画『アイズ・ワイド・シャット』の室内空間に着想を得たらしいです。

僕の方がおそらくアンダーソンよりキトクな趣味なので、もっとニッチな映画はたくさんありまっせと思う節もあるのですが、ラフ・シモンズにしろアンダーカバーの高橋盾さんにしろ、そしてJ.W.アンダーソンにしろ、ちょっとチャーミングさが残るくらいのニッチ加減の方がファッション界ではウケが良いのでしょうね。

エディ・スリマンは、さらに1~2枚はニッチ度が上ですが(知らんけど)、彼はそれをその時代のストリート(街中のオシャレでカルチャーにも明るくセンスが良い人達)が理解できるギリギリのラインで落とし込んでくる才能も持ち合わせているから余計に素晴らしいです。

 

.

BURBERRY

 

 

イギリス人デザイナーであるダニエル・リーがデザイナーに就任してから、BURBERRYにもイギリスらしさが戻ったように思います。

やはり国籍や自身が育った環境というのは、興味を持って近づくカルチャーよりもずっと自身の基礎を形成する要素で、それが最大のルーツとなり最高の武器となります。

伝統を重んじるイギリスらしいトラッド性と、ダニエルらしいカッティングエッジで現代的なエッセンスがハイブリットした素晴らしいコレクションでした。

 

.

という感じで、今回のコレクション雑感は“ルーツ”というキーワードを交えてコメントさせていただきました。

本誌はお店に置いていますので、ご興味のある方は待ち時間などにぜひご覧くださいませ!

VOGUE ITALIA N.882

2024.03.21.

Posted on 03.21.24

イタリアンヴォーグの最新号が届きました。

 

 

表紙はカナダ人の女優, Taylor Russellです。

僕は、全然知らない女優でしたが。。

こういう無造作にカットされている左右がアシンメトリーな質感の髪型は面白いなと思います。

大事そうに抱いているコートは、DIORのものです。

 

.

そしていつも通り洗練されたアヴァンギャルドが素晴らしいポートフォリオの数々

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2016年に素晴らしい才能で長年編集長を務めてきたフランカ・ソッツァーニを亡くしてから、天下のイタリアンヴォーグもちょっと軌道がブレそうになって怪しい時もありましたが、今号を見てもやはりさすがだなと思いますし、あのまま商業主義に陥らなかったことを嬉しく思います。

 

イタリアンヴォーグを買い続けているのは、モードの勉強の為というのが一番ですが、こんなモードが大衆化してしまっている時代においても、ずっとモードの本質を追求している姿勢を応援したいからという気持ちも大きいです。

 

本誌はお店に置いていますので、ご興味のある方はぜひ手にとってご覧になってください。

gap PRESS MEN vol.74

2024.03.20.

Posted on 03.20.24

gap PRESSの最新号は、2024-2025 A/W PARIS特集号です。

 

 

 

いつもは、ミラノ特集号が先に発売されるので、なんか少し変な感じがします。

 

表紙の素晴らしいルックは、DRIES VAN NOTTENのもの。

昨日のニュースで、今年の6月をもって創業者のドリス・ヴァン・ノッテンが退任することが発表されたのは衝撃的でした。

思えば、2018年にプーチグループの傘下に入った時から、何かが変わっていっているような気がしました。

 

DRIES VAN NOTTENは、近年モード界が資本主義に走り、売れる為なら魂さえも差し出すようなメゾンが続出する中で、黄金期のアントワープ出身デザイナーらしく“ファッションを愛する者の、ファッションを愛する者による、ファッションを愛する者たちの為のコレクション”を発表し続けました。

 

個人的にも大好きなデザイナーでした。

ドリスの洋服は、僕のワードローブの中でも一番割合の多いブランドです。

これまでのドリスの功績に、ファッションを通じて自分の人生に与えてくれた豊さに、今一度感謝し心からの敬意を表したいと思います。

今まで、本当にありがとうございました。

そして、お疲れ様でした!

 

.

DRIES VAN NOTTEN

 

素晴らしい映画監督であるエリック・ロメールやマノエル・ド・オリヴェイラは歳を重ねるごとに益々若々しい作品を発表していましたが、ドリス(ドリスの方が2人が作品を発表していた年齢よりまだまだ若いですが)もまさにそんな感じです。

 

今、モード界では“クワイエット・ラグジュアリー”やら“ジェントル・ラグジュアリー”やら言うてますが、そんなトレンドに振り回されてコロコロやることを変えるデザイナーよりも長い期間をかけて自身のスタイルを真摯に追求しているドリスのようなデザイナーの方が余程素晴らしいですし優れていると思います。

 

今は物価高や円安もあって、自分自身、インポートの洋服の購入頻度は減っていましたが、ドリスが退任するというのなら残りのコレクションからなるべく欲しいものは買っておきたいなと思う今日この頃です。

ドリス自身のラストコレクションとなる来シーズンも、とても残念ではありますが集大成としてどんなものを見せてくれるのか、今から楽しみでもあります。

 

.

LOEWE

 

ロエベは世間ではバッグとかばっかり売れているのだと思いますが、J.W.アンダーソンの真骨頂はやはり洋服にこそ現れています。

今回は、コラージュアーティストのリチャード・ホーキンスとのコラボレーション。

 

逆三角形のように上に広がるニットや、本来ウエストマークとして使うベルトを首に巻いてリボン結びにしたり。

J.W.アンダーソンのアイデアはいつも本当に面白いです。

 

.

RICK OWENS

 

 

リックの服作りは、面白いというよりももはや芸術の域です。

見てください、このデカダンスなムード漂うフューチャリスティックなミュータント感。

こんなブーツが爆発的に売れるわけがないのはリック自身もわかっている筈です。

“売れること”よりも“自身のスタイルを追求すること”とは、こういうことを指します。

それでいてリックは売れてもいる。

成功しているデザイナーブランドの最たる例だと思います。

 

.

LEMAIRE

 

クリストフ・ルメールのクリエイションは、“クワイエット・ラグジュアリー”とは一線を画します。

これは“ニュー・ベーシック”

彼はいかなる時も、常にそれをアップデートさせることを考えているように思います。

ルメールも自身のスタイルを追求し続けているデザイナーの一人です。

 

.

という感じのコレクション雑感でした。

ブレないデザイナーが好きなので、やはりそのようなデザイナーをピックアップしてご紹介させていただきました。

 

本誌はお店に置いていますので、ご興味のある方はぜひ待ち時間などにご覧くださいませ!

VOGUE ITALIA N.881

2024.02.15.

Posted on 02.15.24

イタリアンヴォーグの最新号が届きました。

 

 

今号のテーマは『CIAO RAGAZZE』

「こんにちは、女の子」という意味です。

 

 

こんなに多様性とか言われてて、男や女という言い方も簡単にできない世の中で、このテーマを持ってくるのは逆にさすがだなと思います。

 

性的少数者の方々の存在を考える必要があることはもちろんですが、この世の中には女性として産まれ女性としてファッションや人生を楽しみたいという方のほうが多いのは事実です。

そして、ファッションというものも元々は女性の為に生まれた言葉でした。

 

.

このストリートコラージュも面白かったです。

 

 

 

 

構図もカッコイイです。

 

.

他のポートフォリオも素晴らしかったです。

 

 

 

 

 

リアルクローズなのに芸術的、これも高い技術とセンスがあって成せる技です。

 

.

本誌はお店に置いていますので、ご興味のある方はご来店時にぜひご覧くださいませ!

VOGUE ITALIA N.880

2024.02.07.

Posted on 02.07.24

イタリアンヴォーグの最新号が届きました!

 

 

とても美しく素晴らしい表紙です。

モデルはイタリア人の若手女優,Benedetta Porcaroliです。

 

右側に光跡がありますが、これはデジタル処理ではなくアナログな手法であえて光跡を作っているのでしょう。

どこかヒューチャリスティックなイメージのスタイリングに、背景や光跡などを巧みに操ってノスタルジーなムードを漂わせています。

本当に素晴らしい。

 

 

 

 

 

 

 

もしお時間のある方は、これらの写真をSNSを見る時のように一瞬だけ見て流すのではなく、それぞれの写真を注意深く観察してみてください。

 

そうすることで感性というのは磨かれていくものだと思っています。

一瞬一瞬を見流すだけで、自身の糧にすることはとても難しいです。

 

.

先日、センス抜群の素晴らしいセレクトショップを経営されているお客様から教えてもらったのですが、久々に関西の重鎮みたいな(ファッションの)トップスタイリストの方とお仕事する機会があったらしく、その時に最近面白いお店や気になるようなお店があるか聞いてみたらしいです。

そしたら、その方は最近は薄っぺらいお店ばかりだと言っていたそうです。

こだわりを持ってやっていたお店も、時代の流れとともにその軸がブレていっているところばかりだと。

僕も最近のお店事情には全く詳しくないですが、そんな気がしています。

 

でも、とても残念なことに、そんな薄っぺらいお店の方が流行ってしまうんですよね。。

だから、こだわり持って続けているようなお店も、どんどん軸がブレていくのだと思います。

 

欲を出し過ぎずに、自分の本当に良いと思うことだけ信じて続けてる方が、今来てくれている顧客様と長期的な付き合いができると思うし、絶対そっちの方がカッコイイと思うんですけどね。個人的には。

 

当店に来てくださっている10代~20代の若いお客様達には、強制的に本誌をお席に用意している雑誌の中にしれっと忍び込ませておこうと思います笑

 

ということで、本誌はお店に置いていますので、ご興味のある方は待ち時間などにぜひご覧くださいませ!

VOGUE ITALIA N.879

2023.12.27.

Posted on 12.27.23

イタリアンヴォーグの最新号が届きました。

 

 

デヴィット・リンチを彷彿とさせるような一面赤で埋め尽くされた表紙。

美しいですね。

日本のモード誌も、これくらい表紙を断捨離してみてほしいです。

 

.

中の写真も少しご紹介させていただきます。

 

 

 

 

 

 

今月も大変素晴らしい写真が並んでいます。

グレー×グレーのドレープも美し過ぎます!

 

本誌はお店に置いていますので、ご興味のある方はご来店時にぜひご覧くださいませ。

gap PRESS vol.175

2023.12.19.

Posted on 12.19.23

gap PRESSの最新号、2024 Spring&Summer PARIS/LONDON特集号が届きました。

 

 

 

表紙はドリス・ヴァン・ノッテンのコレクションのものです。

スパンコールを施したシースルーのセットアップに、ペールトーンのテーラードジャケット。

フェミニンでカジュアル、そしてエレガントでもあるという、これぞドリスな絶妙で奇抜なスタイリング。

 

 

「見たことのない、ありふれたもの」が今季のテーマ。

とても面白いテーマです。

 

 

今の日本の街のファッションは、「そこら中で見かける、ありふれたもの」です。

髪型もそうだと思います。

それがたとえ個性的なものだったとしても、皆が同じことをするので、本来個性的だったりセンスの良いものでさえ凡庸化してしまっています。

多くの人が、良いと思ったものを見たままコピーして取り入れてしまっているからだと思います。

 

同じようなものでも、少し組み合わせを変えたり、バランスを外したりすることで、凡庸なものでもガラリと雰囲気を変えることができます。

それが本来、ファッションを楽しむということだと思っています。

そういう考えのお客様に信頼していただけるようなヘアスタイル作りができる美容師であることを、僕は目指しています。

 

.

MIU MIU

 

 

ミウッチャ・プラダによるMIU MIUです。

ミウッチャはご存知のように、PRADAとMIU MIUという2つのブランドを手掛けています。

少し前までは、その両方のブランドがモード界において苦戦を強いられていました。

もともとその2ブランドは、落ち着いた大人の洗練されたスタイルを提案するメインラインのPRADA、フレッシュで若者向けのMIU MIUという使い分けができていました。

しかし、若者層も“大人っぽさ”を求める傾向が強くなって、PRADAとMIU MIUにおいてのカテゴリの線引きが曖昧になっていました。

そんなミウッチャに救世主となったものが2つありました。

ラフ・シモンズのPRADA加入と、ファッション界にも吹き荒れたトレンド,Y2Kです。

というかモード界でY2Kというトレンドに火をつけたのは、ミウッチャ自身だったように思えます。

 

今回のコレクションもスイムウェアをスタイリングに取り入れたりと、そのクリエイションは瑞々しさに溢れています。

原点回帰してトレンドセッターに舞い戻ることに成功したMIU MIU、今は、時代もミウッチャに味方しているように思います。

 

.

Alexander McQueen

 

2010年、マックイーン突然の死を受けて、その後を継ぐことになったのは彼の右腕だったサラ・バートンです。

彼女は、マックイーンの意志を受け継ぎ、素晴らしいコレクションを発表し続けました。

その間、モード界にはストリート旋風が吹き荒れたり、派手なロゴなどアイコニックさに頼るブランドも多く見かけられましたが、サラはそんなトレンドにも流されず、マックイーンをマックイーンらしく受け継ぎ、その系譜に傷をつけませんでした。

今コレクションを最後に、サラはマックイーンを去ります。

彼女の仕事に敬意を表したいと思います。

 

.

LONDONコレクションからバーバリーも書こうと思ってたのですが、長くなったのでこのへんで終わりにしたいと思います。

本誌はお店に置いていますので、ご興味のある方はぜひご覧くださいませ!