先日のお休みは、シネヌーヴォでドイツの映画作家ウルリケ・オッティンガーの作品を観てきました。

 

 

今回、オッティンガーの作品が日本で上映されるのが決まってからというもの、観に行くのをとても楽しみにしていました。

自転車圏内でいつも素晴らしい映画を上映してくれるシネヌーヴォさんには毎度感謝です。

 

この日は、日本で上映される3作品が立て続けに上映されている日だったのですが、ビビって2作品にしました。

ビビりまくって。

 

ということでまず一作目は今回一番観たかった作品『アル中女の肖像』

 

 

ストーリーはどこからともなくやって来た名もなき女性が、ベルリンの街で飲んだくれるという話。

 

主演は、実験的音楽のパフォーマンス集団,ディー・テートリッヒェ・ドーリス(Die Tödliche Doris)に参加するなど、80年代の西ベルリンの前衛的なアートやファッションの分野でアイコン的な存在だったタベア・ブルーメンシャイン。

本作では、衣装も彼女が担当しています。

バチバチにキマってました。

バッチバチに。

こういうニッチな映画はあまり観ないという方でも、ファッションやアートが好きな方にもオススメできる作品かなと思います。

 

.

続いて『フリーク・オルランド』

 

こちらは「小さな世界劇場」という形で、過ち,無能,権力の渇望,恐怖,狂気,残虐行為,そして日々の生活を含んだ世界の始まりから今日までの歴史が、5つのエピソードで語られます。

 

もう始まった瞬間から苦手な類の映画だと思ってしまいました。。

ホドロフスキーっぽいカオスで狂気な感じは好きなのですが、それを『チャーリーとチョコレート工場』みたいな幼稚なチャーミングさで割ってる感じがしました。

ジャック・リヴェットみたいな世界観もありましたが、リヴェットの方が映像はファンタジックでも表現はもっとシリアスです。

多分、僕が捻くれ者の中でもマイノリティな部類なだけで、ホドロフスキーとかが好きな方ならこの作品を面白いと感じる人も多いんじゃないかと思います。

個人的には観ておく価値がある映画かと思いましたが、好きではないです笑

 

.

2作品観て、オッティンガーの作風がどんなものか少しわかりました。

面白い映画監督だと思いますが、僕は同じニュー・ジャーマン・シネマでもファスビンダーの方が断然好きそうです。

でも、作品を通じて“ベルリンの壁”で生活も文化も,そして政治も分断された当時の西ベルリンの退廃的で鬱々とした人々の、今にも内々で静かに爆発しそうな感情が伝わってくるようでした。

 

残りの1作品も近いうちに観に行こうと思っています。

読んででご興味が湧いたというキトクな方(笑)は、ぜひシネヌーヴォへ足を運んでみてください!

 

シール型の映画チラシも貰えますよ!

 

 

 

.