Posted on 10.26.18

先日、パリ・ファッションウィークが終了し、主要なブランドの2019年S/Sコレクションが出揃いました。

 

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ここ最近は、バレンシアガやグッチなどのトップブランドでもウィメンズのファッションウィークでメンズウェアも一緒に発表するというスタイルが増えてきています。

今までコレクションに出るようなメンズの洋服は7月末くらいには見ることができたので、翌年のS/Sの立ち上げに向けて本当に欲しいものを入念に熟考できたのですが、9月末のコレクションだと立ち上げまでのタイムラグが少ないので、自分なんかは店頭に並ぶまでの期間もコレクション誌や画像を見ながらワクワクして待つのを楽しみにしてるので、「ちょっと早すぎぃ〜」とか思っちゃうのですが、これも少し前に流行った「See Now, Buy Now」まではいかなくともコレクションを見た消費者の「欲しい」という熱が冷め切らないように少しでもコレクション発表と実売の期間を詰めたいという意図もあるのでしょう。

他には、1つにまとめることでの(ブランド側、プレス/バイヤー側ともに)経費の削減、消費者が選ぶ基準にメンズ,ウィメンズの概念が無くなってきている、LGBTQへの配慮というのもあると思います。

 

前置きはそれくらいにして、まず今シーズンの最大の注目株はカリスマデザイナー, エディ・スリマンの就任したCÉLINE。

エディ好きはもちろん、前任であり素晴らしいクリエイションによって今のセリーヌの礎を築き上げたフィービー・ファイロの後任ということで今までのセリーヌファンからも別の意味で注目されたコレクションでしたが、蓋を開けてみると見事なまでに“Hedi being Hedi”なコレクションでした。

もう少しはセリーヌの要素も取り入れてくるのだろうと思ってて、そのハイブリットを期待していた自分とすればあまりにもサンローラン時代と同じ過ぎて、もちろんカッコイイのはカッコイイのですが、また別のスタイルも見てみたかったです。

 

そして、そのフィービーの“洗練されたエフォートレス”を求める層の避難先として台頭してきているのがジル・サンダーです。

「ディオール」などでキャリアを積んだルーシー・メイヤーと、「シュプリーム」などのストリート路線で活躍してきたルーク・メイヤーの夫婦がディレクションする服作りは、とても面白く、今っぽい要素も絶妙なさじ加減で加えられています。

 

そして、現在のモード界のストリート・ブームの震源にいるデムナ・ヴァザリアのバレンシアガは、遂にロゴ満載のストリート路線から次のステージを見据えた動きをしました。(嬉しい!)

どこか近未来的な新しいバランスのスタイルを提案していますが、かつてのバレンシアガはフューチャリスティックな要素が魅力のブランドでした。

デムナ自身もまた一歩先のステージに進んだのでしょう。

これから先がより一層楽しみになりました。

 

他にも、バーバリーに就任したリカルド・ティッシ、ダンサーを共演させたディオールのコレクションなど、注目のコレクションは色々ありましたが、それはまた機会があれば書きたいと思います。

 

長々と失礼しましたが、お読みいただいた方、ありがとうございました!