DRIES

2018.01.17.

Posted on 01.17.18

早速、観てきました!

アントワープが世界に誇るデザイナーの一人、Dries Van Noten(ドリス ヴァン ノッテン)のドキュメンタリー映画『Dries』

 

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アントワープ系のデザイナーは、ハイダー・アッカーマンも含め、個人的に好きなデザイナーが多いです。

 

本作の主役ドリス・ヴァン・ノッテンもその一人。

マルタン・マルジェラやアン・ドゥムルメステールはデザイナーとしての表舞台を離れましたが、ドリス・ヴァン・ノッテンは未だその輝きをより一層増そうとしています。

 

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テキスタイルや刺繍を使わせたらドリスより右に出るデザイナーはまずいないのではないでしょうか?

 

その使い方はコーディネートに気品を持たせながらも、とてもアヴァンギャルド。

もはや今のドリスは「折衷主義」の枠を超え、さらに上のステージを創造してるように思えます。

 

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もともと洋服店を営んでいる家に産まれたドリスは、幼い頃から洋服が身近にありました。

父親は家業を継いで欲しかったようですが、本人は洋服を販売することよりも服をデザインすることに人一倍興味を持ちました。

もちろん、そう思った誰もが一流のデザイナーとして活躍できるほどモードの世界は甘くないですが、ドリスには類い稀な才能と果てしない探究心がありました。

 

この映画を観て思ったのは、本当に好きなことに取り憑かれたように没頭できる人は、死ぬほどの努力ができる人よりも強いのではないかということです。

ドリスの服に対して追求し続ける仕事姿は、努力という言葉とは異なるイメージのものでした。

まだ世界に存在しないものを創造しようとする研究者に近い姿だと思いました。

服作りに病的なまでに取り憑かれているのです。

 

僕も自分でなりたいと思って美容師になりましたが、やはり自分のやりたいを仕事にできるということはとても幸せなことなんだと思いました。

そして重要なのは、自分が作りたいヘアデザインがお客様が求めるものとマッチしているかどうか、ということです。

こちらも美容師として仕事できたら何でも良いわけではないというデザインへのこだわりもありますが、それを通すなら自分のデザインを求めてくださる顧客を常に一定数以上つけていないと、長い期間サロンを続けることができません。

 

ドリス自身、最初地元ベルギーで開催されたコンペにフルコレクションを揃えて3度参加しましたが、1着も売れずに終わりました。

この時は客側を意識せずに独りよがりで自分の作りたい服を作っていましたが、逆に最初にこの失敗があったから現在の素晴らしいクリエイションがあるのだなと思いました。

 

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近年では若い世代の人達のほうが失敗を恐れて挑戦しない時代になってきたと思います。

僕はこの映画から仕事で使いたくなるような、たくさんのヒントと刺激をもらいました。

 

もっと今以上にお客様をワクワクさせれるヘアスタイルを作りたいですし、新しいヘアデザインを創造したいです。

 

ご興味のある方は、ぜひご覧になってみてください。