新型コロナウィルス感染拡大に伴い、政府は緊急事態宣言の適用を全国へと拡大しました。

 

自分たち国民に課される自粛生活も、まだまだ長期戦になりそうです。

接客業の方など、長期の休業期間をもらって外出自粛で一日中家で過ごされている方もたくさんいらっしゃるかと思います。

 

自分はもともと映画が好きでこれまでの人生においてもそこそこは観てきてたのですが、去年あたりから、空前の映画鑑賞(主にV.O.D.)ブームが到来してて、Amazon Prime,Netflix,U-NEXTの3社と桃園の誓いクラスに熱い兄弟の契りを交わし、そのまま現在に到るのですが、まだまだ大した数観てないですが、こんな時ですし、自分なりのオススメ映画をご紹介することで少しでも自粛生活が続く皆様の気分転換になればと思います。

とりあえず、アベノマスク よりは役に立てるように頑張ります!

 

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【こんな時こそ家族の絆を】

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“マリッジ・ストーリー”  監督:ノア・バームバック(Netflix)

今、自宅で過ごす時間が増えている中で「コロナ離婚」というようなフレーズも耳にするようになってきました。

自粛生活で外へ出かけることができず家にいる時間が増えてくることは、多くの人々にとってどうしてもストレスを感じることも増えてくると思います。

本作は、まだ小さな子供がいるのに夫婦の関係が上手くいっていないという、現代の子育て世代におけるひとつのテーマを題材としています。

この一見幸せそうな写真の内側に、この家族の抱える問題が潜んでいます。

夫婦を演じているアダム・ドライバーとスカーレット・ヨハンソンの役柄も本当に素晴らしいです。

アダム・ドライバーは、今まさにピークを迎えつつある俳優で独特の魅力があります。

スカーレット・ヨハンソンは、若かりし頃は、その美貌も大きな武器だったのだと思いますが、30代も半ばに入り円熟味が出だしてきた本作における演技は、「ロスト・イン・トランスレーション」の頃とはまた全然違う素晴らしさを感じました。

夫婦関係が良好な方も、まだこれから子供が欲しいと考えている夫婦の方も、ぜひご覧になっていただきたい映画です。

Netflix制作の映画は、最初は(誠に申し訳ないですが)「エンタメ会社の作る映画だし、どうせ薄っぺらい作品ばかりだろう」と思ってしまっていましたが、『ROMA』『二人のローマ教皇』、アカデミー賞受賞で話題のポン・ジュノ監督の『Okja』、コーエン兄弟による『バスターのバラード』など、素晴らしい作品がたくさんあって、本当にアイム・ソー・ソーリーという感じです。

それらの作品もとてもオススメなので、ぜひご覧になってみてください!

 

 

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【アクション映画が好きな方に】

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“ドライヴ” 監督:ニコラス・ウィンディング・レフン(Netflix)

『ラ・ラ・ランド』で真のスター俳優の仲間入りを果たしたライアン・ゴズリングですが、彼に大仕事が舞い込むきっかけになったのはこの映画『ドライヴ』の成功だと思います。監督のニコラス・ウィンディング・レフンは、最新作『ネオン・デーモン』がなぜか最もヒューチャーされてるように思いますが、代表作は間違いなく本作だと思います。それより今風でミーハーに仕上げたのが『ネオン・デーモン』で、よりニッチさを求めたのが『オンリー・ゴッド』だと思います。僕は、『オンリー・ゴッド』に出てくる極悪警察のオッサンが仕事し終わった後に歌うカラオケの生声が劇中は聞こえないのだけど最後のシーンでようやく聴けた時の「思ってたのと違う感」といったらなかったです。僕の一番のレフンとの思い出です。

 

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【カルチャー好きオタク女子に(男子でも)】

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“20センチュリー・ウーマン”  監督:マイク・ミルズ(Netflix, U-NEXT)

今作にエル・ファニングが出ていますが、同じエル・ファニング出演作で『パーティーで女の子に話しかけるには』というカルチャー推ししてそうな映画がありましたが、自分は断然こっちをオススメします。本作でも劇中でレインコーツ推しのシーンがあったり、もうちょっとサラッとしててほしいなと思うところもありましたが、カルチャーを入れ込みながら映画としても素晴らしい作品に仕上がってるのは間違いないです。同じくカルチャーを得意とするソフィア・コッポラも、この映画を観てもう一度初心に帰ってもらいたいです。

 

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【ストーリーの展開重視の方に】

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“21g”  監督:アレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥ(U-NEXT)

『バードマン』や『レヴェナント』でも有名なアレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥ監督の作品は、それ以外の作品もどれも本当に面白いです。

本当は、『BIUTIFUL(ビューティフル)』という作品の方がオススメしたいですが、V.O.D.には無いのと、話もだいぶ重たいので、こちらの方がまだオススメしやすいかなと思いました。かと言って、こちらもかなりの重さで21g以上は確実にあります。

パズルのピースのように散らばっていた3人の人生が、映画の進行と共に徐々に繋がっていきます。

そういう展開は、サスペンスでよくありがちですが、本作はそれが繋がった時にスッキリ感ではなく逆にズッシリとくる展開です。

 

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【映画の持つ芸術性に浸りたい方へ】

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“ノスタルジア”  監督:アンドレイ・タルコフスキー(U-NEXT)

映画史にその名を刻むソ連の天才映画監督アンドレイ・タルコフスキーが、初めてソ連以外で制作した作品。

『惑星ソラリス』や『鏡』など、タルコフスキーは他にもたくさんの映画史に残るような作品を遺していますが、本作はイタリアのトスカーナ地方の素晴らしい景色を舞台にした本当に美しい作品です。

タルコフスキーの作品は、よく詩的だと表されますが、本作はまさにひとつひとつのシーンにおける会話や動作が時間をかけて丁寧に描かれており、その芸術性が遺憾無く発揮されております。

今の時代は映画を作ろうと思ったらスポンサーがつかないと良い映画が撮れません。そして、そのスポンサーに豊富な資金を捻出させるには“売れる”映画である必要があります。

当時、タルコフスキーが商業性など一切考えることなく自身の「精神の自由」に沿って通好みの映画を作り続けることができた背景には、旧ソ連政府がタルコフスキーの映画制作に対して全面的なバックアップをしていたからに他なりません。

 

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【実話に基づいた話】

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“牯嶺街(クーリンチェ)少年殺人事件”  監督:エドワード・ヤン(Netflix)

1960年代の台湾で実際に起きた殺人事件を基にした傑作。4時間あるので、視聴のタイミングはどうぞお気をつけください。

殺人事件がテーマですが、サプペンスというよりはとても悲しい青春映画です。

当時の台湾の情勢や格差も描かれています。光と影のコントラストがとても印象的です。

 

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【韓国映画の凄さを見せつけられるサスペンス】

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“殺人者の記憶法”  監督:ウォン・シニョン(Amazon Prime, Netflix, U-NEXT)

「主人公がアルツハイマーで定期的に記憶を無くす」という設定は、クリストファー・ノーランの傑作『メメント』と似てますが、映画自体は韓国映画らしさが存分に発揮されています。続編で『殺人者の記憶法:新しい記憶』という別編集バージョンもあって、そちらはまだ観てないのですが、この映画の終わり方で十分満足してるので、そっちも観るかどうか迷い中です。

韓国映画は、今までほとんど観てこなかったのですが、去年からだいぶ観だして、他にも『殺人の追憶』『親切なクムジャさん』『哭声/コクソン』『バーニング』『タクシー運転手』『母なる証明』『弁護人』など、本当に素晴らしい作品が多いです。ちなみに『パラサイト/半地下の家族』はまだ観ていません。

 

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【心が洗われるような作品】

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“希望のかなた”  監督:アキ・カウリスマキ(U-NEXT)

アキ・カウリスマキ監督の作品は、まだ僕自身はそこまで多く観てる訳ではないですが、素朴で優しくて、どれも観賞後に余韻が心地よく残ります。色使いも洒落ててセンスを感じます。上で紹介した作品が内容の重たいものが多くなってしまったので、優しい気持ちになりたい方にはカウリスマキ監督をぜひオススメします。

 

 

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長くなってきたので、今回はこれくらいで終わりにしようと思います。

結果的にAmazon Primeで鑑賞できる作品が少なくなってしまってスミマセン。

でも個人的に3つのV.O.Dのオススメ順では、

U-NEXT>>>>>>>>>Netflix>>>Amazon Primeくらいの差があります。

 

G.W.が過ぎても、まだまだ国民に強いられる自粛生活も長引きそうなので、また頃合いをみて今回紹介できなかったオススメ作品もご紹介させていただければ、と思います。

 

 

そして、髪の毛が限界を迎えた際には、どうぞV:oltaもご利用ください。

感染防止対策を徹底してお待ちしております!