Posted on 07.27.24

カナダのコレクティヴ集団, Crack Cloudの新作『Red Mile』

 

 

もう目元から暖かいものが溢れてきそうになるくらいに良いです。

 

全8曲のコンパクトな構成で、「まだもうちょっと聴かせてちょんまげ」と感じてしまう腹八分目で見事にアルバムは終わります。

 

このアルバムからのリード曲“The Medium”を最初に聴いた時は、ジョニー・ロットンのヴォーカル・スクールにでも通ったのかと思うくらい最高な出だしでした。

 

いつか彼らのライブを観たいと思う今日この頃です。

フジロックも彼らを呼んでほしかった。

 

 

 

ZULI – Lambda

2024.07.24.

Posted on 07.24.24

ベルリンを拠点とするエジプト人プロデューサー, ZULIによる新作『Lambda』

 

 

音の質感がとても面白いです。

音を解体、再構築する中で、エジプトのルーツも感じさせつつ全く新しいサウンドスケープを生成しています。

 

今年のお盆に帰省した際は、日陰でこのアルバムを聴きながら読書したりダラダラしたいです。

 

 

Posted on 07.12.24

シカゴの現代ジャズシーンを牽引するレーベル,International Anthemより、ベーシスト ,Anna Butterss、シンセサイザー奏者,Jeremiah Chiu、サックス奏者 Josh Johnson、パーカッショニスト, Booker Stardrum 、ギタリスト, Gregory Uhlmann から成るクインテット、SMLのデビューアルバム『Small Medium Large』

 

 

 

本作は、ロサンゼルスのハイランド・パークにあるライブハウス,ETAで2夜にわたって録音されたロング・フォームの即興曲集としてスタート。

 

アヴァンギャルドでエネルギッシュな即興演奏に加えて、CANやテオ・マセロ/マイルス・デイヴィスが「In a Silent Way」や「On The Corner」などで見せてきたエディットによる音の再構築をさらに拡張し、西海岸のジャズシーンの最先端を象徴する一枚です。

 

音もカッコイイし、夏にガシガシ聴きたくなる音楽です。

 

 

Apple Music playlist “v:olta”を更新いたしました。

 

 

 

今月はボリュームタップリ、なんと全21曲。

いいなと思った新譜を来月のプレイリスト用のプレイリスト(ややこしい)にストックしていく毎日なのですが、今月はたまたまそのストックが多かったんです。

 

あまりの曲の多さに加え、夏らしくしようと考えた曲のセレクトが元気モリモリのものと、ぐだ〜っとしたチル的なものに分かれてたので、これは柿ピーを上手に食べる時のように柿,柿,ピー、もしくは柿ピー柿ピーみたいなバランスを頭に置いて入れ替えてたのですが、見事に最後の方にピーが余ってしまいました。

 

本当は、最後の方はリラクシーに締めたかったのです。

言い訳ではなくて、本当に。

 

よろしければ、ぜひ柿ピーを食べながらご視聴してみてください!

 

 

Posted on 06.25.24

カナダはバンクーバーのScott Gaileyによるプロジェクト, Hotspringによる新作『Apodelia』

 

 

暑い季節に聴くチルウェイヴなバレアリックサウンドは絶品です。

しかも、そのアルバムが傑作であれば尚更。

本作は、1曲目から極上のチル世界へと誘ってくれます。

 

このアルバムがあれば汗ばむ日でも、その不快感を受け入れるどころかむしろ滲み出てくる汗さえも心地良く感じることができるかも知れません。

 

例えば、このアルバムを自宅でプランクしている時なんかに聴いたら地獄のアルバムですが、8kmくらいランニングした後に寝転びながら聴いたらめちゃくちゃ気持ち良いと思います。

 

 

最近、これまで少し苦手に思って敬遠してきた食べ物でも、機会があればあるべく逃げずに食べてみるようにしています。

食べている最中も極力苦手意識を持たずにその食材の良い部分を見つけようと意識して食べると、今まで食べれなかったものが少し食べられるようになりました。

割合でいうと10個にひとつくらいですけど、、

 

とにかく、何事に関しても受け入れる姿勢というのは大事だなと最近改めて思い直して、日々の行動においても気をつけています。

 

 

 

Posted on 06.15.24

『マイノリティ・リポート』や最近では『ザ・ホエール』などにも出演したイギリスの俳優(女優),Samantha Mortonと、〈XL Recordings〉の主宰者でもあるプロデューサー,Richard Russellによるプロジェクト,SAM MORTONのデビューアルバム『Daffodils & Dirt』

 

 

今回のコラボレーションは、BBC Radio 4のラジオ番組『Desert Island Discs』(無人島に持っていく音楽をゲストが選曲する番組。なんて素敵なコンセプトでしょう!)にSamantha Mortonが出演した際、それをたまたま聴いていたRichard Russellがその選曲の良さに驚いて彼女に連絡したことから始まったそうです。

 

そして完成された本作も、Richard Russellの目の付け所の鋭さに「さすが」と賛辞を送りたくなるようなセンス抜群の音楽に仕上がっています。

 

これは美容師とお客様の関係にも言えることですが、“感覚が合う”というのはとても大切なことです。

 

僕がV:oltaを立ち上げた当初から一貫して大切にしたいと思っていることは、当店に通ってくださるお客様はもちろん全員大事なお客様で、差別なく色んな方に通っていただきたいと思っているのと同時に、関西(なんなら全国)にいる感性の豊かな方達の繊細な要望にも応えられる美容室でありたいということです。

 

音楽のレーベルも世の中にたくさんありますが、特に海外ではレーベルに所属するアーティストがそのレーベルの特色を表すかのように作品を発表します。

アーティストの音楽性の変化に合わせて、所属するレーベルが変わったり、新作をリリースするレーベルが変わったりということも頻繁に起こります。

 

日本の美容室は音楽のレーベル数よりも遥かに数が多いですが、世の中全体が時代に流されやすい現代だからこそ、V:oltaはこれからも自分らしい感性を大切にしている方にとって、ヘアスタイルにおいてもセンスにおいても信頼していただけるような存在の美容室でありたいと思っています。

話が音楽から逸れましたが、本作の二人の馴れ初めを知って、僕も初心を改めて見つめ直しました。

 

本作もとても素晴らしいアルバムなので、ぜひご視聴してみてください!

 

 

 

 

オーストラリアを代表する実験音楽家,Oren Ambarchiと、スウェーデン人のベーシスト,Johan Berthling、同じくドラマー/パーカッショニスト,Andreas Werliinによる新作『Ghosted II』

 

 

 

本作は、2022年にリリースされた傑作アルバム『Ghosted』の続編となっております。

 

今作も凄く良いです。

ドローンやアンビエント,エクスペリメンタルまでをも取り込んだミニマルなグルーヴのファンク・ジャズ。

 

僕は家事に関してはほとんど奥さん任せで料理もほぼほぼできないのですが、もし、今後弱火でじっくりコトコト煮込む機会があれば、ぜひこのアルバムを流して頭を軽くフリフリしながらキッチンに立とうと思います。

 

Apple Music playlist “v:olta”を更新いたしました。

 

 

今年は5月からもうTシャツを着るくらい暑かったです。

現代において、6月はもう完全なる夏です。

 

ということで、今月のプレイリストは暑さを精神面から少しでも和らげられるような選曲にしました。

 

嘘です。

適当に選んだものを無理矢理そうこじつけています。

 

 

でも、AIがセレクトした“チルプレイリスト”よりはいい感じに和らげるプレイリストにはなっていてほしいと思っています。

今はマジョリティ全盛の時代ですが、近い将来のWeb3.0時代は個性を持っている人間こそAIに負けない強みを発揮できる時代になる筈です。(知らんけど)

だから、カルチャーにはたくさん触れて、自分らしい感性を磨いておくことがとても大切です。

 

ということでお粗末な選曲のプレイリストですが、選んでるアーティスト達は素晴らしいので、ぜひご視聴してみてください!

 

 


 

 

Posted on 05.29.24

Dean BluntとJoanne Robertsonという恒例となった黄金タッグによる新作『Backstage Raver』

 

 

僕にはこのシルエット(特に頭の部分)が、志村けんの演じるおばあちゃん役(ひとみ婆さんと言うらしいです。ちゃんとググりました)にどうしても見えてしまいます。

 

8曲入りで18分というなんともコンパクトな作品。

今作は、Iceageのフロントマン,Elias Rønnenfeltも参加しています。

黄金タッグから黄金トリオに昇格しています。

プロレスで言えば、橋本&蝶野&武藤みたいな感じでしょうか?

 

Dean Bluntの作る音楽もHype Williams時代に比べると随分クリアになったと思います。

今作なんかもドリーミーでかなり聴きやすいです。

 

でもカッコ良さもちゃんと保っているから素晴らしいです。

 

僕もDean Bluntみたいに上手く力を抜けるように早くなりたい…

 

 

 

Posted on 05.24.24

アメリカの電子音楽作家,Ullaと日本の実験音楽作家,Kouhei FukuzumiによるUltrafogとのコラボレーション作『It Means A Lot』

 

 

 

とても儚く美しい作品…

ミニマルなのにシューゲイザー志向、そしてノスタルジー。

 

夜の読書タイムにも最適の1枚です。

 

Glass Beams – Mahal

2024.05.19.

Posted on 05.19.24

豪メルボルン出身の覆面3人組,Glass Beamsの新作EP『Mahal』

 

 

東洋(インド)と西洋(オーストラリア)が融合した世界観が素晴らしいです。

 

中心人物であるラジャン・シルヴァの父親は、1970年代後半にインドからメルボルンに移住したそうです。

父親と共に観たジョージ・ハリスンへのトリビュート公演『Concert for George』のDVDも、彼の音楽性に強い影響を与えているらしいです。

 

タイのファンクに影響を受けたというテキサスのバンド, Khruangbinの音楽性も東洋と西洋の融合で素晴らしかったですが、Glass Beamsも負けず劣らずです。

 

このマルジェラのアーティザナルみたいな覆面もカッコイイ。

 

Posted on 05.17.24

ロンドンのアーティスト, A. G. Cookによる新作その名も『Britpop』

 

 

 

24曲入りの今作は、過去と現在と未来の3つのディスクで構成されています。

良い。特に未来が良い。

 

仮にA. G. Cookが広島カープでFA権を取得する直前だったなら、僕は広島市民球場にドデカい横断幕を作って足を運んだかも知れません。

とか言いつつも、マジでA. G. Cookがカープにいても絶対そんなことやらないと思いますが、気持ちだけは「君が涙を流すなら、君の涙になってやる」(by 全国広島東洋カープ私設応援団連盟 for 黒田博樹)って感じです。

 

いつもわかりにくい例えでごめんなさい。

 

 

 

 

Posted on 05.11.24

N.Y.のアーティスト,Damon McMahonによるソロプロジェクト、 Amen Dunesの新作『Death Jokes』

 

 

Amen Dunesは、前作『Freedom』が素晴らしかったですが、今作も良いです。

 

これまでは、スピリチュアルな考察や瞑想など彼自身の内面に向き合ってきた作風でしたが、今作では暴力や支配, 破壊的な個人主義といったアメリカの文化に対するメッセージを込めた対外的なアプローチの作品に仕上がっています。

 

 


 

Apple Music playlist “v:olta”を更新いたしました。

 

 

5月に入り、春はどこに行ったのだろうと思うくらい暑い日も多くなってきました。

 

下段の真ん中のアートワークは、Water From Your Eyesというバンドの“Warm Storm”というシングルのものですが、大規模災害や異常気象など地球温暖化が益々深刻になってきているように思います。

 

それにしてもWater From Your Eyesとは良いバンド名です。

カッコイイことをやっているバンドほど、名前は小ダサくあればあるほど良いギャップが生まれます。

 

名前もやってることも両方ダサいのは残念ですが、名前だけカッコ良くてやってることダサいのが一番目も当てられないです。

 

ということで、ご興味のある方はぜひご視聴してみてください!

 

 

Posted on 04.27.24

ロンドンのバンド, Fat White Familyの新作『Forgiveness Is Yours』

 

 

 

2010年代のUK、ロックが完全に鳴りを顰めエレクトロニックやラップがヒップとされていた当時のロンドンにFat White Familyはインディロックの火を再び灯しました。

彼ら自身は大きくブレイクすることはありませんでしたが、彼らの登場を機に、ロンドンでは数多くのロックバンドが現れ、シーンは大きく動き出しました。

 

そして、今回のFat White Familyの新作は、ついに彼らもブレイクの時を迎えそうな気がプンプンする渾身の作品を完成させてきました。

 

ぜひご視聴あれ

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