The Dries Van Noten Book
2014.06.13.
Posted on 06.13.14
今や伝説と言われる「アントワープ・シックス」のひとりとして現在もファッション界で活躍するベルギー出身のデザイナーDries Van Noten(ドリス・ヴァン・ノッテン)の過去のアーカイヴをそのインスピレーションと共に収めたファインブックを入荷しました!
パリの装飾美術館で開催された『ドリス・ヴァン・ノッテン – インスピレーション』展に関連して出版された本で、僕もたいへん行きたかったのですが「ちょっと展覧会を観にパリまで行ってきます」とはそう簡単にはならないので、この本を見て気持ちを抑えながら歯をくいしばって日々仕事をしています。お客様で旅行ついでに観に行かれるという方がいらっしゃったので、お話を聞かせてもらうのが今から楽しみです。
本の内容は、これまでのドリスの作品と共にインスピレーションの対象となった人物やアート作品などが紹介されています。
こうやって振り返って見てみてもドリスのクリエーションへの一貫性やその素晴らしさを改めて感じることができます。
同じベルギー出身のマルタン・マルジェラは、一目ウェアラブル(普通)に着れる服でも着る人が着たら、見事にモードな着こなしになる“紙一重”のバランス感覚が素晴らしいデザイナーですが、ドリス・ヴァン・ノッテンは一見コンテンポラリーにも捉えられそうな服をストイックとまで思わせるほどモードにスタイリングしてしまいます。
つまり、これらのブランドの洋服はただ着るという意味では着やすいけど、着こなすのは非常に難しい洋服でもあります。
昔、雑誌ハイファッションのインタビューで読んだことがありますが、ドリス・ヴァン・ノッテンが毎シーズン刺繍やジャガード,もしくは無地のものであれ、自社で生地を開発することにこだわっている理由のひとつに、ドリスからの注文を頼りにしているインドの会社の職人たちが安定して生活していける為ということを言っていました。
優れたクリエーションを続けることができるデザイナーは、そこまで気を配って洋服を作ってるんだな…と感動しました。
そりゃ着心地が良くて当然ですね。
美容師でもこういうところは大いに見習わねば…
ご興味のある方は、ご来店時にぜひご覧ください!