観てきました!

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シャネルやフェンディのデザイナーを長年務めるモード界の帝王カール・ラガーフェルドのドキュメンタリー映画。

 

「シャネルは、眠れる森の美女だった。美女どころかイビキをかいていたよ」

 

創業者ココ・シャネル亡き後、不振が続いていたシャネルのデザイナーとして就任した当初のシャネルに対するカール・ラガーフェルドの率直な印象である。

 

そんなシャネルを見事に蘇らせた人物こそ、この映画の主人公カール・ラガーフェルドである。

 

監督・脚本は、ジェーン・バーキンらが出演した「これが私の肉体」を手がけたロドルフ・マルコーニ。

2年間に渡りラガーフェルドに密着したといいます。

 

日本においては2013年の公開ですが、作品自体は2007年の制作。

英題は、『LAGERFELD CONFIDENTIAL』

 

自分自身、ラガーフェルドは非常に興味深い人物のひとりですので観に行ったのですが、正直、映画としてはイマイチな内容に思えました。

ラガーフェルドに2年間も密着したのなら、もっと素晴らしい映画にできたのではないかというのが率直な意見です。

映画ではないですが、同じくドキュメンタリー作品の『サイン・シャネル』の方が全然面白かった。

古いドキュメンタリー映画をわざわざ今公開する意図がもうひとつわかりませんでした。

 

テキスタイルメーカー(織物および織物を用いた原料を服の素材として作る仕事)がラグジュアリーブランドに直接素材を提案する時、オンリーワンの新作と無難なトレンド商品を併せて持っていきます。多くのデザイナーは、その両方から自分のスタイルに合った商品をバランスよく選びますが、他にないものしか選ばないデザイナーも数人いるらしいです。

その代表的な人物が、新しくルイ・ヴィトンのデザイナーに就任したニコラ・ゲスキエール,トレンドの中心に君臨するブランド セリーヌのフィービー・ファイロ,そして、カール・ラガーフェルドです。彼らは、“無難”は絶対に選ばない。

 

自分は、剛直ながらも自身のスタイルを貫いてなおもファッション界に君臨するラガーフェルドのそういった姿をもっとこの映画を通じて観たかったなと思いました。

 

でも、完全な駄作というわけではないでしょうし、カール・ラガーフェルドという人物に深く興味を惹かれる方は、とりあえず程度に観ておいて良いのではないでしょうか?

 

自分は、ヒントになった部分や金言が少なからずありました。

 

日本版としてDVDになるか微妙なところだと思うので、ご興味のある方はお早めにどうぞ!