Unsound Osaka
2025.09.06.
Posted on 09.06.25
昨日は夜の予約を少し早めに切り上げさせていただき、梅田のVS.で開催されたUnsound Osakaの初日に行ってきました。

Unsoundは、電子音楽および実験音楽の分野において、世界で最も影響力のあるフェスティバル/プラットフォームもひとつで、今回日本では初開催となります。
今回の日本での開催の背景には、現在開催されている大阪万博のポーランドの参加の一環として、ポーランド投資・貿易庁のバックアップがあったそうです。
芸術に投資できる国は、素晴らしいです。
(個人的には、本来はこういう芸術性の高いプロジェクトほど、万博会場で披露されて然るべきだと思うのですが…)
初日の会場になっているVS.は、現在『sakamotocommon OSAKA』が開催されてて、僕も月曜日に行ったところでした。
その時のブログに、展示されていたバシェが制作した音響彫刻楽器が凄かったとご紹介させていただきましたが、今回のプロジェクトのメインはそのバシェの音響彫刻を使って灰野敬二さんがパフォーマンスを行うというものでした。
「バシェの音響彫刻」とは、ベルナール・バシェ(1917–2015)、フランソワ・バシェ(1920–2014)の兄弟によって考案された音の鳴るオブジェです。

バシェの音響彫刻には、それぞれ名前がついてて、これは『川上フォーン』と言います。
他の作品にも、このように日本人の名前がついている楽器が多いのですが、これはバシェがその楽器の制作に協力してくれた日本人技師の苗字を敬意を込めて付けているんだそうです。
(弟のフランソワ・バシェは、70年大阪万博でこれらの音響彫刻を展示する為、日本に滞在して制作していました)
制作に協力してくれた日本人達の名前を、そのまま自身の作品に付けるなんて、それだけでバシェの素晴らしい人柄が伝わってきます。
バシェ彫刻のことだけでも、もっと書きたいこともあるのですが、今回はこれくらいにして話をUnsoundに戻します。
最初に、Unsoundを運営されている方のお話が少しありました。
Unsoundは、「まだ目にしたことのない、全く新しい体験」を提供するということを大切にしているということをおっしゃっていました。
今、SNSなどで多くの人が「体験したい」と思うようなもののトレンドは全く逆にあります。
皆が行ってて人気だから、(一般的な感覚で)オシャレだから、共感されやすい体験だから、みたいな感じのものが多くを占めると思います。
でも、そればっかりでは、やはり世界は面白くなくなっていきます。
このようなイベントに興味がない人という人でも、これらの前衛的な人達が生み出したものの影響を受けて作られたものには興味を示すようになっていきます。
それは、ファッションでも音楽でも、料理だってそうです。
どの分野にも、革新的なものを生み出してくれる人がいてくれるから、後々一般大衆にもその粉末が降り注ぎそれが新しい流行として広がっていきます。
(その頃には、最初に生み出した人の考えや精神性とは全く異なる形で広がっていることが大半ですが)
オープニングアクトは、Jim O’Rourke(ジム・オルーク)と石橋英子さんによるパフォーマンス。
ポーランドの作曲家,Włodzimierz Kotoński(ヴウォジミエシュ・コトニスキ)の作品をライブ・リミックスで披露するというものでした。
どちらも長年好きなアーティストですが、実際に見たのは今回が初めてでしたが、いや素晴らしかったです!

この天井の高いVS.のロケーションもより一層雰囲気を引き立てていました。
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次に灰野敬二さんによるバシェの音響彫刻を使ったパフォーマンスがありました。
こちらは、写真も動画もNGだったので、その様子を紹介することはできませんが、本当に素晴らしいものを見せていただきました。
灰野さんの生き様、バシェの音響彫刻の特異な音、その場を制圧する緊張感…
その全てを目と耳に焼き付けたいと思うものでした。
このパフォーマンスを生で観ることができて、本当に良かったです。
最後に登場したのは、オーストラリアの電子音楽家,Robin Fox(ロビン・フォックス)。
今回披露してくれたのは、レーザーとサウンドを融合させた作品『Triptych』
こちらもとても良かったです!


動画でご紹介できないのが残念です…
灰野さんのパフォーマンスはその中でも別格という感じでしたが、3組とも本当に素晴らしかったです。
こんなことなら最終日の大槻能楽堂の公演のチケットも取っておけば良かったと少し後悔しております…
今日のクリエイティヴセンター大阪(名村造船所跡地)、明日の大槻能楽堂に行かれるという方は、ぜひ素晴らしい体験をしてきてください!









