Dazed & Confused vol.Ⅲ / 29
2013.12.26.
Posted on 12.26.13
Dazed & Confused最新号入荷しました!
表紙は、『華麗なるギャツビー』でもお馴染みのCarey Mulligan(キャリー・マリガン)です。
最新作で、コーエン兄弟による、60年代のグリニッジ・ヴィレッジにおけるフォーク・ミュージックシーンを描いた映画『Inside Llewyn Davis』に出演していますが、今号の特集でもフォーク・ミュージシャンを思わせるポートレイトが掲載されています。
他では、日本が世界に誇るヘア&メイクアップ・アーティストの加茂克也さんもフューチャーされており、ジュンヤ・ワタナベの洋服と共に、その素晴らしい作品が紹介されています。
これはどの分野においても言えることかも知れませんが、日本の技術が世界で評価されてるのは、その職人技,クラフトマンシップに対してであるのが正直なところだと思います。
クリエイション,創造性という部分を評価される日本人は、ファッションやヘアといったクリエイティビティを問われる分野では実際ほんの一握りだと思います。
自分が初めて加茂さんを見たのは、カール・ラガーフェルド率いるフェンディのバックステージの映像を観た時です。
時間に追われ、殺気立ったヘアメイク・ブースで、スピーティかつ的確に、ヘアバンドを用いたとても素敵なヘアスタイルを完成させていく日本人がいました。
後に調べてわかったのですが、この人物こそ加茂克也氏でした。
加茂さんの凄いところは、コム・デ・ギャルソンやアンダーカバーなど、どこかパンクな精神のエネルギーを発している世界的に有名な日本のファッションブランドのヘアメイクも長年手掛けている一方で、シャネルやフェンディのようなパリ,ミラノを代表する伝統的で“シック”を売りにするブランドのヘアメイクも任されるところにあると思います。
世界的なデザイナーや伝統ある一流メゾンが、彼にヘアメイクにおける創造性を託しているのです。
自分は、加茂さんのヘアにおけるアプローチは、アレキサンダー・マックイーンのファッションにおけるそれに近いと思っています。(マックイーンの方がその中にある悲しみの割合が遥かに高いですが)
とても尊敬している日本人のひとりです。