『枯れ葉』

2024.01.09.

Posted on 01.09.24

2024年の映画館詣は心斎橋パルコの上のシアタス心斎橋へ。

 

フィンランドの監督,アキ・カウリスマキの新作『枯葉』を観てきました。

 

 

宝物にしたいくらいの素敵なパンフレットです。

 

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この時代にカウリスマキの新作を映画館で観れるという幸せ。

 

2024年冒頭から大地震が起こり、飛行機は事故を起こし、今もウクライナやガザ地区では戦争が続いている。

 

こうして平和に映画を楽しんでいる自分にどこか後ろめたい気持ちを感じながらも、やっぱりカウリスマキはいいなと思えるような素晴らしい作品を鑑賞できたことに感無量のひとときでした。

 

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パンフレットの見開きに書いてあったカウリスマキのメッセージが素晴らしかったのでここで紹介させていただきます。

 

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取るに足らないバイオレンス映画を作っては自分の評価を怪しくしてきた私ですが(注:僕の知る限りカウリスマキはそんなもの作ってません笑)、無意味でバカげた犯罪である戦争の全てに嫌気がさして、ついに人類に未来をもたらすかもしれないテーマ、すなわち愛を求める心、連帯、希望、そして他人や自然といった全ての生きるものと死んだものへの敬意、そんなことを物語として描くことにしました。

それこそが語るに足るものだという前提で。

 

この映画では、我が家の神様、ブレッソン、小津、チャップリンへ、私のいささか小さな帽子を脱いでささやかな敬意を捧げてみました。しかし、それが無惨にも失敗したのは全て私の責任です。

 

アキ・カウリスマキ

 

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なんて謙虚でユーモアに溢れた素敵なメッセージでしょうか。

このメッセージが書かれた本作のパンフレットは、一生大事にしようと思います。

映画館で観ることができた、この素晴らしい映画の思い出と共に