End Roll Magics 【解答編】
2020.05.13.
Posted on 05.13.20
先日、映画のエンドロールで流れる曲のみで構成したAPPLE MUSIC のプレイリスト“End Roll Magics”を公開したのですが、
このプレイリストをチェックしてくれた人でさえ、かなり少ない人数であろうことが想像に易しいですが、今回はなんとそれぞれの曲が何のエンドロールで流れるものなのかの正解を発表するという、アベノマスクもビックリなどうでも良い内容のブログですので、在宅ワークを一生懸命されている方などは、どうぞ読まずに仕事に戻ってください。
ちなみに、映画の寸評付きです!
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E.L.O. – Livin’ Thing
『ブギーナイツ』 監督: ポール・トーマス・アンダーソン
1970年代末~80年代にかけてのアメリカのポルノ業界が舞台ですが、当時のアメリカのトレンドを再現した長回しの映像と当時の音楽がとてもクールでした!
ポール・トーマス・アンダーソンの本作が気に入ったという方は、CANの“Vitamin C”の軽快なイントロで幕を開ける『インヒアレント・ヴァイス』もぜひご覧になってみてください!
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Sidney Bechet – Si tu vois ma mère (Slow)
『ミッドナイト・イン・パリ』 監督: ウディ・アレン
セクハラ問題で一気に名声を失墜させたウディ・アレンですが、その手掛けた作品は素晴らしいものが多いです。
本作は、1920年のパリを舞台にタイムスリップした主人公がヘミングウェイやピカソなどの偉人たちに出会うという、なんともロマンティックなもの。映像も美しく、長引く自粛生活で同じ景色しか目にしなくなってきたという方の目の保養にもなるのではないでしょうか。
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April March – Chick Habit
『デス・プルーフ』 監督: クエンティン・タランティーノ
こちらの作品は、タランティーノが好む1970年代から80年代のB級映画のオマージュとして製作された作品で、元スタントマンのマイクが改造車“デス・プルーフ”を使って超サイコな殺人を楽しむという、何ともタランティーノらしいもの。
血や身体の一部が無残に飛び散る様子をスローモーションを用いながら丁寧に描くという、監督のサイコっぷりもビシビシと伝わってくる映画です。
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David Bowie – Modern Love
『フランシス・ハ』 監督:ノア・バームバック
映画に音楽が合ってる作品は、観てて楽しいです。全編モノクロで繰り広げられる本作は、主人公のキャラとこのデヴィッド・ボウイ の曲との相性が抜群でした!
タイトルの意味は、映画を最後まで観ればわかる仕組みです。このあたりにも監督のセンスの良さが現れています。
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The Korgis – Everybody’s Got to Learn Sometime
『エターナル・サンシャイン 』 監督:ミシェル・ゴンドリー
自分は、恋愛映画はまずそういうカテゴリであると分かった時点で観るのをやめるくらい本来苦手というか優先順位の低いジャンルですが、本作は一度は別れた二人がお互いに失恋が辛すぎて「特定の記憶のみを除去する」という処置を二人とも受けるという、とてもロマンティックなもので、こんなラブストーリー嫌いの自分でもとても素晴らしい映画だと思えたので、むしろ好きという方はぜひご覧になってみてください。
ちなみに、エンドロールはThe KorgisではなくBECKによる同曲のカバーが使われています。
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Bob Dylan – Like A Rolling Stone
『アイム・ノット・ゼア』 監督:トッド・ヘインズ
こちらはボブ・ディランの伝記映画。6人の俳優がそれぞれ異なる6つのイメージのボブ・ディランを演じています。
中でも紅一点ケイト・ブランシェットの演技は性別を超えて一番ディランらしいのではないかと思うほど目を見張るものがありました。
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Gigi D’Agostino – L’Amour Toujours (L’Amour Vision)
『アンカット・ダイヤモンド』 監督:ベニー・サフディ&ジョシュ・サフディ
この兄弟監督の作品は、どれもオススメです。
本作は主演のアダム・サンドラーの演じる怪しげな職業のオッサンに無駄にハラハラドキドキさせらるストーリーなのですが、アダム・サンドラーの役柄が怪演過ぎて最高でした!
この最後の曲は違いますが、この映画のサントラはOneohtrix Point Neverが手掛けています。O.P.N.は、その映像に潜む感情を音として表現するのがとても上手で、自身名義の音楽作品が一番素晴らしいのはもちろんですが、映画音楽でもその素晴らしい才能を存分に発揮していて、映画そのものが引き締まります。
このエンドロールで流れるチャラチャラした曲は、サンドラー演じる主人公にピッタリな曲だと思いました。
サフディ作品では、『グッドタイム 』もとてもオススメです!
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Ry Cooder – Dark Was the Night
『パリ、テキサス』 監督: ヴィム・ヴェンダース
ヴィム・ヴェンダース監督の作品は、自分もまだまだ観ていないものも多いですが、今まで観たもので外れを引いた試しがありません。
その今まで観た中で1本挙げるとすれば本作が一番好きです。
まずタイトルが洒落てます。この“パリ”はフランスの花の都パリではなくアメリカはテキサス州の素朴な町パリのこと。
本作もヴェンダースの得意とするロードムービーなのですが、美しい映像にライ・クーダーの哀愁漂う音楽が絶妙にマッチした傑作だと思います。
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Lana Del Rey – Born To Die
『Mommy』 監督: グザヴィエ・ドラン
グザヴィエ・ドラン作品は、どれも映像に独特の強烈さと美しさを感じます。そのストーリーも斬新。
本作の印象に残るシーンとして、主人公がヘッドホンをしてスケートに乗りながら街中を徘徊するシーンがあるのですが、とても気持ちが良さそうで、先日のSupreme×My Bloody Valentineアイテムを悩みつつ購入して遂にSupremerデビューしてしまった僕も、腹を決めてスケボーも買って年甲斐もなくなるべく人目につかない川の土手とかでやるしかないと思いだしてきていて、自分を見失ってしまいそうで怖いです。
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Omitir – Fase VII “Belle Indiference”
『イレイザーヘッド』 監督: デヴィッド・リンチ
過去に働いてくれてた女性スタッフが退社する時に、この映画のTシャツを送ったことがあります。
デヴィッド・リンチ作品は、自身のドキュメンタリー映画を含めてほとんど観ましたし、大好きな監督です。が、先日Netflixで公開された猿のショートムービーだけはハマらなかったです。
これをご覧のそこのあなたも夜道を歩く時は、イレイザーヘッドTシャツを着ていれば安心安全です。
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Björk – New World
『ダンサー・イン・ザ・ダーク』 監督:ラース・フォン・トリアー
主題歌だけでなく、主演もBjörkが務めています。当時公開初日に本作を映画館に観に行った自分は、ロンドロールの頃には身体中の血を失ってしまったような感覚になってしまっていました。
ラース・フォン・トリアー監督は、人間の心の深部にあるような感情を映像化するのがとても上手いです。
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BEN.E.KING – Stand By Me
『スタンド・バイ・ミー』 監督: ロブ・ライナー
この映画に関しては、だいぶ小さい時に観て、それから観返してもないので、大筋しか覚えてないですが、子供心に心を揺さぶられた記憶があります。
このベン・E・キングによる主題歌も好きで、プレイリストの最後に入れたいと思い選びました。
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と全て終わりましたが、途中、この過酷な労力に対して、このブログを見てくれる人の絶対的な少なさを想像したら、ドアーズの“ジ・エンド”が脳裏に流れて、急にパソコンを叩く10本の各指に1kgの重りを乗せられてるような感覚になって、今日の午前から書き始めたこの記事は途中休憩やら仕事やら柔軟体操やらを挟んで完成させた今の時刻は気づけば、とうに残業時間です。
早く帰って今日は『ファスビンダーのケレル』を観る予定です。