2014 S/S Mens Collection 考察
2013.07.09.
Posted on 07.09.13
メンズファッション界は、先日パリコレが終了し、それぞれのメゾンから来期の春夏の服が発表されました。
ファッション界のトレンドとしては、“クロスジェンダー”というのがメンズ,レディス問わずビッグ・トレンドとしてありますが、今回のコレクションもロンドンを筆頭にクロスジェンダー旋風が吹き荒れていました。
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クロス・ジェンダー – メンズはレディス・ライクな洋服、レディスはメンズ・ライクな洋服といった性差を超えたファッションのトレンド。
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J.W.Anderson
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Raf Simons
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Maison Martin Margiela
う〜ん、僕はこのトレンドをメンズではあまり押して欲しくないです…
レディスで取り入れてるのはカッコイイと思うんですが…
そんな中、自分が今シーズン特に楽しみにしてたのはアレキサンダー・ワンが指揮を執るバレンシアガと、2010年のピッティ・ウオモ以来となるメンズを手がけるハイダー・アッカーマンのディレクション。
で、まずはバレンシアガですが、前任のニコラ・ゲスキエールが偉大だったので、正直、最初はクオリティダウンするだろうなと思っていたのですが、意外に良かったです。(そりゃいきなりニコラぐらいのレベルは無理ですが)
マーク・ジェイコブス然り、トム・フォード然り、アメリカ人デザイナーは起用ですね!
ワンなんかは特に何にでもなれるタイプというよりは、自分の世界観をしっかりと出すタイプのデザイナーだと思ってたのですが、ちゃんとバレンシアガらしく仕上げてきていました。
ワンのディレクションは、ジャケットも多様したスタイルで、前任のニコラというよりはブランドの創始者クリストバル・バレンシアガ寄りだったように思います。
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Balenciaga
これから更に期待できるコレクションだったと思います。
そして、ハイダー・アッカーマン。
本格的にメンズを始動するのは今回が初めて、という割にメンズのファンも数多く存在する稀なデザイナーです。
自分もハイダーは、ある意味究極だと思っています。
そして、今回のコレクションですが、自分の中では、今回のメンズ・コレクションの中でベスト・コレクションは、ヴァレンティノとハイダー・アッカーマンです。
特にハイダーは、まさにパーフェクト!
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Haider Ackermann
スタイリングも新しいですし、これぞハイダーという感じ。
何か違うブランドとこれらのアイテムを合わすよりも、あえて全身ハイダーで自分流にスタイリングしたくなります。
ハイダー・アッカーマンの洋服は、彼自身の歩んできた複雑な人生を物語るかのように奥深く、それこそあるものとあるもののハイブリットというような単純なミックスではなく、色んな要素が詰まってて、それらが絶妙に昇華されています。
自分には、歴史を経た絵画のような佇まいにさえ感じます。
先日、カール・ラガーフェルドが、自身がクリエイティヴ・ディレクターを務めるシャネルの後継についてインタビューされた時、「ハイダー・アッカーマン以外にあり得ない」と発言したらしいです。
凄過ぎ…
ちなみに、全体のトレンド・アイテムとしても「花柄」などのクロスジェンダー由来のものも多かったですが、それ以外ではオール・イン・ワンに注目です。
特にリックのMA-1のつなぎが面白かったです!
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Rick Owens
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Balmain
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Trussardi
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Raf Simons
ちなみに、今秋冬のトレンド・アイテムはノーカラー(襟なし)です。
あと、サンローランとジバンシーのコレクションですが、期待していたのですが、自分には残念ながら理解できませんでした。
という感じで、2014 S/S のコレクション・レポートでした!
No Fashion, No Life!!!